南米で外交デビューした石破総理は今回、外交マナーにちょっと慣れてない様子が見られました。
【画像】あいさつに忙しい各国首脳の脇で関心なさそうにスマホ操作する石破総理 握手も座ったまま…
■「華やかな外交デビュー」となるはずが…
石破総理
「世界各国の首脳との間で率直に議論を行うとともに、個人的な関係を構築し深める機会とすることができた」
南米・ペルーで開かれたAPEC首脳会議とブラジルで開かれたG20サミットを終え、石破総理は帰国の途についています。
“華やかな外交デビュー”となるはずでしたが、「石破総理は礼儀作法を知らないのか」「日本の品位をぶち壊した」と批判を浴びているのは、次のようなシーンです。
各国の首脳があいさつに忙しいなか、石破総理は関心なさそうにスマートフォンを操作しています。そこへ各国の首脳が訪れ、石破総理は握手を交わしますが、すべて座ったまま。席を立つことはありません。
また、ペルーのフジモリ元大統領の墓参りに行った後、渋滞に巻き込まれ、集合写真の撮影に間に合わない事態になりました。
■石破総理の外交デビュー 専門家の見解
外交官としての経験豊富な元外務省国際情報局長・孫崎亨氏は、石破総理の外交デビューをどう見たのでしょうか。
孫崎氏
「マルチの外交というのは人間と人間の関係を作る財産づくりの場所。少なくとも対等な感じで相手にフレンドリーな印象を与える。座ったままだと、人々の親近感が作られていかない恐れがある」
多くの首脳が集まる、いわゆる「マルチの外交の場」で、岸田前総理はどのように振る舞ったのでしょうか。
去年11月、アメリカで行われたAPECの映像を確認すると、あいさつに来た韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対し、岸田総理は立ち上がり、目線を合わせて握手を交わしていました。
孫崎氏
「岸田前総理は外務大臣をしていたから、マルチの外交で皆がどう動いているかを見ている。石破総理は防衛大臣をしていたから、個別の対談でどうするべきか心得ていると思う。その違いは、外務官僚が埋めてあげなければいけない」
孫崎氏は「近年、外交経験が豊富な人物が総理大臣になっていたため、外務省サイドによる立ち居振る舞いへの助言が抜けてしまっていたのでは」と指摘します。
孫崎氏
「総理が外遊に出かけて、発言内容や立ち振る舞いで批判を受ける事態を招くとすれば、それはオーガナイズ(計画)している、責任を持っている外務省の責任」
(「グッド!モーニング」2024年11月21日放送分より)