市民が選んだのは、減税の継続でした。24日、名古屋市長選挙が投開票され、河村たかし前市長が後継指名した候補が初当選しました。
【画像】名古屋の「河村旋風」吹き止まず 当選の前副市長「精神、政策丸ごと引き継ぎます」
■河村前市長「市民税減税」の意義を訴える
名古屋市 河村たかし前市長
「減税総額だと1600億円か。(市長を務めた)15年~16年で名古屋市民に返した。端的には『税金安くするかどうか勝負してみよ』と。そこから日本のいわゆるリアリズムね。リアリズムの政治改革が始まると思いますよ」
24日、名古屋市長選挙の結果に先立って番組にこう語ったのは、河村たかし前名古屋市長です。16年近い在任中に力をそそいだ「市民税減税」の意義を訴えました。
衆議院議員に当選 河村たかし前市長(11日)
「名古屋で(市長を)やってきまして、総理を狙う76歳アゲ~ンと」
■両者の“つばぜり合い”が注目された市長選
今回の選挙は河村前市長の衆議院選挙への出馬に伴うもので、河村前市長が後継指名したのは広沢一郎前副市長(60)です。日本保守党が推薦しました。
日本保守党推薦 広沢一郎氏
「くどいようですが、『広沢=減税』対あちら(対立候補側)の増税。私は河村たかしの精神と政策を、丸ごと引き継いでいきます」
河村前市長時代の倍額の「10%減税」を軸に支持を訴えた広沢陣営に対するは、「年収の壁」を巡り注目されている国民民主党が推薦した大塚耕平前参議院議員(65)です。立憲民主党・自民党・公明党の3党も相乗りし、いわば「呉越同舟」の推薦をとりつけました。
元国民民主党 参院議員
大塚耕平氏
「国でも手取りを増やすことが、あれだけ国民の関心を集めている。この名古屋でも、名古屋の施策で可処分所得を増やす」
応援に駆け付けた国民民主党の玉木代表は、国民民主党時代に“手取りを増やす政策の立役者だった”と訴えました。
玉木代表
「手取りを増やす経済政策。『積極的に財政政策や金融政策を使おう』と決めたのが大塚さんなんですよ」
大塚陣営は河村市政での減税については“検証する”、自身の公約では給食費の無償化などを通じ「可処分所得を増やす」と訴えました。
両者の“つばぜり合い”が注目された市長選。その結果は…。
■河村氏「減税を5%から10%へ、絶対やってちょうだいよ」
河村氏の「後継」広沢氏
「当選できました。ありがとうございました」
河村市政を「まるごと引き継ぐ」と訴えた広沢さんが当選。一番最初に手をつけたのは、恒例の「水かけ」。手荒い祝福に笑顔を見せました。
一方の、大塚陣営は…。
大塚氏
「力不足と不徳の致すところで、この結果になりました。心からおわび申し上げます」
これまで年間でおよそ100億円にも及んだ市民税の減税。広沢さんの公約が実行されれば、単純計算で倍の200億円規模の減税になる可能性があります。
河村前市長
「約束したことは、これだけすごい票を頂いたので実現しないと。(市民税の)減税を5%から10%へ。絶対やってちょうだいよ、これ」
(「グッド!モーニング」2024年11月25日放送分より)