斎藤知事「ボランティアで参加」PR会社に70万円 公選法違反の可能性は?
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兵庫県知事選で再選された斎藤元彦知事が25日、全国知事会議に参加しました。

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斎藤知事は、かねてから訴えてきた若者・Z世代支援を国に求めました。

ただ、会議終了後、記者からの質問が集中したのは、公職選挙法に違反していたのではないかという問題についてです。

発端は、20日にネット上に公開された文章。兵庫県内のPR会社社長が記したものです。

PR会社社長が公開したnote
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PR会社社長が公開したnote
「今回、広報全般を任せていただいた立場として、まとめを残しておきたいと思います。私が監修者として、運用戦略立案、アカウントの立ち上げ、プロフィール作成、コンテンツ企画。信頼できる少数精鋭のチームで、協力しながら運用していました」

SNS戦略の内幕をつづった文章は、9月末、斎藤知事自ら、オフィスに足を運んだところから始まります。その際に撮られたとみられる写真を見ると、パソコンのモニターには、SNS戦略に関する提案資料が写っています。

PR会社社長が公開したnote
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PR会社社長が公開したnote
「ご本人は、私の提案を真剣に聞いてくださり、広報全般を任せていただくことになりました。そのような仕事を、東京の大手代理店ではなく、兵庫県にある会社が手掛けたということもアピールしておきたいです」

選挙戦中、PR会社社長は、SNSの管理・監修だけではなく、スマホを片手に現場に出ることもしばしばありました。番組の取材によりますと、斎藤知事と有権者が触れ合う写真をSNSに掲載するため、自ら撮影して、許可取りをすることもあったそうです。

総務省
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ただ、総務省によりますと、ネットを利用した選挙運動への対価として報酬を支払っていた場合、公職選挙法の買収罪が適用される可能性があります。

総務省ホームページ
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総務省ホームページから
「業者が主体的・裁量的に選挙運動の企画立案を行う場合には、買収となるおそれが高いと考えられます」

取材に応じた斎藤知事は、こう述べました。

斎藤元彦知事
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兵庫県・斎藤元彦知事
「(PR会社に)ポスターの制作などを依頼したという事実はございます。ポスターの製作など、製作物を依頼したということが事実でございます。(Q.お金は払っている)そうですね。製作費として、70万円ほど支払っています」

斎藤知事の代理人弁護士によりますと、70万円を支払ったのは、告示後の11月4日。あくまでポスターなどの製作費であり、公職選挙法違反にはあたらないと強調しました。

斎藤元彦知事
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兵庫県・斎藤元彦知事
「(Q.70万円以外は一切払っていない)そうです。(Q.ネット戦略立案については無償でやってもらったという考えか)基本的には、ご意見はうかがったり、アイデアは聞いたりしましたけど、斎藤元彦陣営・斎藤元彦として、主体的に対応した。(PR会社社長は)ボランティアとして、個人で参加されたと認識しています」

公職選挙法における禁止行為
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去年から兵庫県の『空飛ぶクルマ会議』で、検討委員を務めているPR会社社長。公職選挙法では、特定の地方公共団体と利害関係のある契約をしているものが、その地方の知事選挙などで寄附を行うことが禁じられています。無償で業務をやっていたとすれば、この“寄附”にあたるという指摘があります。

斎藤元彦知事
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兵庫県・斎藤元彦知事
「(Q.県の検討委員を務めている認識はあった)いろんな場面で接触するということがありました。 (Q.契約上、まずいことになる意識はなかった)今回については、知人の方を介して、紹介をしていただいた。法令に抵触するような事実はないと認識していますので、代理人の弁護士に対応を一任していますから、そちらの方でしっかりと確認をしていきたい」

一方、PR会社社長は、21日、ANNの取材に対して、こう述べていました。

PR会社社長
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PR会社社長
「(Q.今回の件は仕事としてやっていた)『答えるな』と言われています。(Q.SNSの仕事を請け負っていた)『答えないで』と言われています。(Q.弁護士ですか)そうですね。(Q.説明が必要では)それも含めて、いま答えられません」

公職選挙法
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◆公職選挙法についてです。
選挙運動は、報酬がないことが原則で、直接、有権者に支持を訴える選挙運動員には、報酬を支払うことはできません。

例外として、報酬を支払うことができる場合も定められています。
●選挙運動の事務員…選挙事務所内で事務作業をする人
●車上運動員…いわゆる“うぐいす嬢”など
●手話通訳者…演説などを手話で通訳する

これ以外に報酬を支払うと、買収罪にあたります。
また、ポスター製作を、業者が有償で行うことも認められています。

安野修右専任講師
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今回の場合は何が問題なのでしょうか。

公職選挙法に詳しい日本大学法学部の安野修右専任講師に聞きました。

安野さんは「業者が主体的に選挙運動の企画・立案を行っていた場合、選挙運動にあたる可能性が高い。もし、斎藤氏の陣営が報酬等を支払っていたとしたら、公職選挙法の買収罪に抵触の可能性がある」としています。

きょうの発言
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報酬の件について、斎藤知事は25日の取材で「ポスターなどの製作費として、PR会社に70万円ほど支払った。SNSは、斎藤事務所が主体的に運用し、PR会社の社長はボランティアとして参加した」話していました。

安野修右専任講師
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安野さんは「報酬を受け取るべき業務を無償で行っていたとしたら、寄附行為にあたる可能性がある。 仮に県と利害関係があり、寄附行為をしていたとすれば、公職選挙法199条1項『特定の寄附の禁止』に該当する可能性もある」と指摘しています。

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斎藤知事側「公選法に抵触する事実はない」PR会社に報酬 違法の指摘に
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