25日、「年収の壁」見直しを巡って全国の知事から不満が噴出しました。官邸に乗り込んで石破茂総理大臣に直談判しましたが、成果はあったのでしょうか?
【画像】鳥取県知事、国民・玉木代表の発言に怒る「総務省が工作してるは言語道断」
■キーワードは「真水」
鳥取県 平井伸治知事
「あたかも特定の省庁が全国知事会の首長たちを操っているという構図を描いているのは大問題です。そんなことありえない」
怒りの声を上げたのは鳥取県の平井知事です。「年収の壁」見直しに反対するよう総務省が自治体に「工作している」という玉木雄一郎代表の主張を真っ向から否定しました。
平井知事
「僕らが決めるんです。住民のため、地域のために何をすべきか。それが首長の役割。その首長の役割を分からずして、あいつらは工作をやっているんだというのは言語道断だと思います」
青森県 宮下宗一郎知事
「政党の党首が、『総務省が全国の知事に工作をしている』と。こういった発言は私としては看過できません」
「年収の壁」見直しには多額の財源が必要になることにも、批判が噴出しました。
宮崎県 河野俊嗣知事
「地方財政に甚大な影響が生じる可能性がある」
税収が減った場合は、国が責任をもって穴埋めをするべきだという主張も相次ぎました。
キーワードは「真水」です。
山梨県 長崎幸太郎知事
「問題は、その補填の仕方を留意いただきたいところがあり。全額ぜひ真水で求めていただくべきだと思います」
宮城県 村井嘉浩知事
「補填するならば、当然恒久的財源、真水でもらう。これは当然。間違っても、臨財債など借金で穴埋めするということのないようしっかりと申し上げたい」
臨時財政対策債とは地方債の一種。つまりここでいう「真水」とは、地方の負担となる金が一切混じらない純度100%の国の予算という意味です。
■知事たちは官邸へ…石破総理に直談判
全国知事会のボルテージは、議論が進むにつれてどんどん高まり…。
平井知事
「財源について国がちゃんと考えろと我々は言いたい。きょうもズバリ、総理に言うべきだと思います」
その後、知事たちは官邸へ。全国知事会会長の村井知事は、石破総理にこう直談判しました。
村井知事
「『103万円の壁』の引き上げ、誰もが反対できない。我々知事会としても賛成をしているわけでありますが、ただそれによって地方の財源に大きな穴が開いては意味がない。しっかりと真水で、そして恒久的な措置として対応してもらいたい」
一方の石破総理は、自身の肝煎り(きもいり)政策である防災庁の設置と地方創生の重要性を強調し、「103万円の壁」の見直しの是非や財源について、具体的には言及しませんでした。
石破総理
「それぞれの地域の持てる潜在力を最大限に伸ばしていくことにより、この国をサステナブル(持続可能)なものにしていきたい」
(「グッド!モーニング」2024年11月26日放送分より)