公費で住民血液検査 高濃度PFAS浄水場から検出 “がんのリスク”指摘
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 岡山県吉備中央町の浄水場からPFASと呼ばれる化学物質が極めて高い濃度で検出された問題で、全国で初めて公費による住民の大規模な血液検査が始まりました。

【画像】汚染された水道水 血液検査の結果は来年1月 住民の不安と怒り

■国が定める暫定目標値の最大28倍の濃度

住民の大規模な血液検査
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 検査を受けるのは町の住民790人。費用は全額、公費でまかなわれます。

検査を受けた人
「一番は家族が心配。子どももいるので、子どもの影響があったらと思う」

 住民が事態を知ったのは去年10月のこと。突然、町から「水道水を飲んではいけない」と通達されました。

 町長がわびた“対応の遅れ”は、実に3年にも及びます。

吉備中央町 山本雅則町長
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吉備中央町 山本雅則町長
「飲料水として使用制限を行うとともに給水対応を取ったところですが、対応が遅れたことは、まずもっておわび申し上げます」

 濃度は、国が定める暫定目標値の最大28倍にも達していました。

住民
「通常の何十倍の濃度の水を何年間も飲まされて、我々は安心できない」

様々な用途で使われてきた
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 PFASは熱に強く水を弾く特性をもっていることから、フライパンのコーティングや防水スプレー、泡消火剤など、様々な用途で使われてきました。

 発がん性や子どもの成長への影響といった有害性が分かってきたのは、1990年代後半と比較的最近です。

 そのため今、全国各地でPFASによる水の汚染が深刻な問題として浮上しています。

 ただ、ここまで高い濃度で検出されるのは、極めて異例です。

■検査の結果は来年1月に通知予定

ダムの上流付近に置かれていた使用済みの活性炭
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円城浄水場PFAS問題 有志の会
小倉博司代表

「ブルーシートが置いてあるが、あそこが一番高い濃度の活性炭のフレコンバッグ(袋)が出たところ。一面全部、580袋のフレコンバッグが2段にわたって積み上げられていた」

 今回、汚染の原因として考えられているのが、ダムの上流付近に置かれていた使用済みの活性炭です。

 調査にあたった町の第三者委員会のメンバーは、次のように話します。

おおさか環農水研 環境研究部 矢吹芳教主幹研究員
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おおさか環農水研 環境研究部
矢吹芳教主幹研究員

「化学物質を使用した場合に活性炭で吸着して除去をする。環境中に排出されないように除去しているので、そういう用途で使われた可能性はあると思う。活性炭に吸着されたPFASが雨水によって溶出され、それが地下に浸透したと考察している」

 PFASの血中濃度のほか、脂質や肝機能の状態を調べる今回の検査。結果は、来年1月に通知される予定です。

(「グッド!モーニング」2024年11月26日放送分より)

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