かつらの中にも、そしてゴルフクラブの先にも。金の日本国内への密輸が過去最多となっています。日本が狙われるのには理由があるようです。
【画像】巧みにカモフラージュ 金の延べ棒が出てきた入れ物は「空港の手荷物カート」
■かつらにも? “金密輸”巧妙手口
税関で暴かれた驚きの密輸の手口。加工した金を忍ばせていたのが、かつらの裏でした。
密輸の方法は、どんどん巧妙になっています。こちらは、ベストのポケットいっぱいに金の延べ棒を入れて、ばれないようにシリコーン製のパッドをかぶせていました。
さらに、いくつもの金の延べ棒が出てきた入れ物。実は、空港の手荷物カートで、巧みにカモフラージュして密輸しようとしていました。
こうした金の密輸は、過去5年で最多になっています。その一つと考えられているのが、金の買い取り店の急増です。この4年間に10万件以上増えているといいます。
■日本がターゲット?密輸急増の理由は?
都内の買い取り店は慎重です。怪しい金の持ち込みも少なくないといます。
リファスタ 杉兼太朗CEO
「(Q.最近はどういうケースが多い?)(金を)1回、日本で溶かしちゃう。溶かして指輪とかにしちゃう。それで売るようになってきている。指輪100個くらい持ち込む、ありえない」
実際に店が買い取りの相談を受けた指輪について、次のように話します。
杉CEO
「純金の指輪は(見れば)分かる。粗くて『自分で作りました』とか言ったらアウト。買わない」
さらに、最近では…。
杉CEO
「正規流通する国内のインゴットバー(金の延べ棒)に変えて買い取り店に持ち込んでくる。そこまで手が込んでいる」
密輸した金を、何らかのルートを使って金の延べ棒に加工して、買い取りを依頼するケースもあるそうです。
杉CEO
「(金の延べ棒には)造幣局などの刻印がある。インゴット(金の延べ棒)を溶かして作りますって言ったらできるだけコストを抑えたいので、簡単なものしか作らない。仕上げもしていない。磨いてもいない
杉CEO
「古物営業法は不正商品の流通を阻止するのが第一の目的なので、僕らがここで止めないといけない」