今年も残すところ、あと1カ月。2024年の「新語・流行語大賞」が、あす(12月2日)発表されます。
【画像】「…じゃあ~りませんか」「だっちゅーの」…振り返る流行語
今年の発表を前に、過去に受賞した言葉を1999年から振り返ります。
■1999年~2003年 「おっはー」「なんでだろう~」 誰もが口にしたフレーズ並ぶ
1999年の年間大賞
「雑草魂」 「ブッチホン」 「リベンジ」
野球界の2人が受賞。高校時代は控え選手だった上原浩治選手の活躍は「雑草魂」と言われました。一方、「平成の怪物」と呼ばれた松坂大輔選手。敗戦後、「リベンジ」を使ったことで、広く使われました。
1999年のトップテン
「学校(級)崩壊」「カリスマ」「ミッチー・サッチー」
「西暦2000年問題」「だんご3兄弟」「癒し」「iモード」
2000年の年間大賞
「おっはー」 「IT革命」
インターネットなど情報技術の発展が急速に進んだこのころ。カメラ付携帯電話も登場するなど、情報技術が社会を変えていく現象を「IT革命」と呼びました。
2000年の特別賞・トップテン
【特別賞】
「最高で金、最低でも金」
【トップテン】
「Qちゃん」「ジコチュー(ジコ虫)」「一七歳」「パラパラ」
「めっちゃ悔し~い」「ワタシ(私)的には…」「『官』対『民』」
2001年の年間大賞
「米百俵/聖域なき改革/恐れず怯まず捉われず/骨太の方針/ワイドショー内閣/改革の『痛み』」
2001年4月に就任した小泉純一郎総理は、「聖域なき改革」など印象的なフレーズを連発。連日ワイドショーにも取り上げられ、国民の高い支持を得ました。
2001年のトップテン・語録賞
【トップテン】
「明日があるさ」「e-ポリティックス」「狂牛病」「塩爺(しおじい)」
「ショー・ザ・フラッグ」「生物兵器(BC兵器)」「抵抗勢力」
「ドメスティック・バイオレンス(DV)」「ブロードバンド」
「ヤだねったら、ヤだね」
【語録賞】
「人間て、なかなか死なないもんだ」
「ファンのみなさま、本当に日本一おめでとうございます!」
2002年の年間大賞
「タマちゃん」 「W杯(中津江村)」
8月、東京都と神奈川県境を流れる多摩川にあらわれたアゴヒゲアザラシ。連日テレビや新聞でも取り上げられ、「タマちゃん」と呼ばれ人気者に。
日本と韓国で開催された「2002FIFAワールドカップ」。日本で予選を戦った16カ国が日本各地でキャンプを実施。中でも、カメルーンのチームを誘致した、大分県中津江村が注目を集めました。選手の到着が4日遅れたことで、騒動となりました。
2002年のトップテン・特別賞
【トップテン】
「貸し剥がし」「声に出して読みたい日本語」「真珠夫人」「ダブル受賞」
「内部告発」「ベッカム様」「ムネオハウス」「拉致」
【特別賞】
「GODZILLA(ゴジラ)」
2003年の年間大賞
「毒まんじゅう」 「なんでだろう~」 「マニフェスト」
2003年に政界を引退した、野中広務元幹事長。9月の自民党総裁選で、小泉総理支持に回った一部の政治家を、「毒まんじゅうを食らったのでは」と非難しました。
2003年のトップテン
「勝ちたいんや!」「コメ泥棒」「SARS」「年収300万円」「バカの壁」
「ビフォー アフター」「へぇ~」
■2004年~2008年 「チョー気持ちいい」「イナバウアー」 五輪メダリストたちの活躍に注目集まる
2004年の年間大賞
「チョー気持ちいい」
2004年8月のアテネ五輪男子100メートル平泳ぎで金メダルを獲得した北島康介選手。プールから上がった直後のインタビューで「チョー気持ちいい」と発言し、話題となりました。
2004年のトップテン・特別語録賞
【トップテン】
「気合だー!」「サプライズ」「自己責任」「新規参入」「セカチュー」
「中二階」「って言うじゃない…/…残念!!/ ○○斬り!」
「負け犬」「冬ソナ」
【特別語録賞】
「私の人生の中では金メダル以上の経験」
2005年の年間大賞
「小泉劇場」 「想定内(外)」
2005年8月、郵政民営化法案をめぐり小泉総理は衆議院を解散。衆院選では、郵政民営化に反対した「造反議員」を公認せず、「刺客候補」を立てました。劇場型といわれる一連の政治手法は、「小泉劇場」と呼ばれました。自民党は圧勝し、郵政民営化法案は選挙後の特別国会で成立しました。
ライブドアの堀江貴文社長が、ニッポン放送の買収をめぐりフジテレビに対し、「想定内」を連発しました。
2005年のトップテン
「クールビズ」「刺客」「ちょいモテオヤジ」「フォーー!」「富裕層」
「ブログ」「ボビーマジック」「萌え~」
2006年の年間大賞
「イナバウアー」 「品格」
トリノ五輪で、フィギュアスケートの荒川静香選手が披露した「イナバウアー」。荒川選手は金メダルを獲得し、上体を反らしたポージングが話題になりました。
2006年のトップテン
「エロカッコイイ」「格差社会」「シンジラレナ~イ」
「たらこ・たらこ・たらこ」「脳トレ」「ハンカチ王子」「mixi」
「メタボリックシンドローム」
2007年の年間大賞
「(宮崎を)どげんかせんといかん」 「ハニカミ王子」
2007年1月の宮崎県知事選挙で、初当選した東国原英夫知事。県議会の所信表明演説で「宮崎をどげんかせんといかん」と発言しました。
2007年のトップテン
「消えた年金」「そんなの関係ねぇ」「どんだけぇ~」「鈍感力」
「食品偽装」「ネットカフェ難民」「大食い」「猛暑日」
2008年の年間大賞
「アラフォー」 「グ~!」
天海祐希さん主演のドラマ「Around40」から広まった言葉、「アラフォー」。40歳前後の、特に女性に対して使われました。
2008年のトップテン・選考委員特別賞
【選考委員特別賞】
「上野の413球」
【トップテン】
「居酒屋タクシー」「名ばかり管理職」「埋蔵金」「蟹工船」
「ゲリラ豪雨」「後期高齢者」「あなたとは違うんです」
■2009年~2013年 「なでしこジャパン」「ワイルドだろぉ」 震災後の国内を盛り上げた言葉
2009年の年間大賞
「政権交代」
2009年7月、麻生総理が衆議院を解散。その後の衆院選では、民主党が圧勝し、「政権交代」。9月、民主党の鳩山由紀夫氏が総理大臣に就任しました。
2009年のトップテン
「こども店長」「事業仕分け」「新型インフルエンザ」「草食男子」
「脱官僚」「派遣切り」「ファストファッション」「ぼやき」「歴女」
2010年の年間大賞
「ゲゲゲの~」
漫画家・水木しげるさんの妻・武良布枝さんによる自伝「ゲゲゲの女房」がNHK 朝の連続ドラマになり、人気を集めました。
2010年のトップテン・特別賞
【トップテン】
「いい質問ですねぇ」「イクメン」「AKB48」「女子会」「脱小沢」
「食べるラー油」「ととのいました」「~なう」「無縁社会」
【特別賞】
「何か持っていると言われ続けてきました。今日何を持っているかを確信しました…それは仲間です」
2011年の年間大賞
「なでしこジャパン」
サッカー日本女子代表の愛称「なでしこジャパン」。7月の女子ワールドカップドイツ大会では、PK戦で優勝候補のアメリカを破り、初優勝しました。東日本大震災で大きな被害を受けた人々を勇気づけました。
2011年のトップテン
「絆」「スマホ」「どじょう内閣」「どや顔」「帰宅難民」
「こだまでしょうか」「3・11」「風評被害」「ラブ注入」
2012年の年間大賞
「ワイルドだろぉ」
2012年のトップテン
「iPS細胞」「維新」「LCC」「終活」「第3極」「近いうちに…」
「手ぶらで帰らせるわけにはいかない」「東京ソラマチ」「爆弾低気圧」
2013年の年間大賞
「今でしょ!」 「お・も・て・な・し」 「じぇじぇじぇ」 「倍返し」
東京オリンピック・パラリンピックの招致活動で、滝川クリステルさんが使った「お・も・て・な・し」。
2013年のトップテン・選考委員特別賞
【トップテン】
「アベノミクス」「ご当地キャラ」「特定秘密保護法」「PM2.5」
「ブラック企業」「ヘイトスピーチ」
【選考委員特別賞】
「被災地が、東北が、日本がひとつになった 楽天、日本一をありがとう」
■2014年~2018年 「集団的自衛権」「忖度」 政治の話題も並ぶ
2014年の年間大賞
「ダメよ~ダメダメ」 「集団的自衛権」
安倍総理は、歴代政権が維持してきた憲法解釈を変更し、「集団的自衛権」の行使容認へと踏み切りました。
2014年のトップテン
「ありのままで」「カープ女子」「壁ドン」「危険ドラッグ」
「ごきげんよう」「マタハラ」「妖怪ウォッチ」「レジェンド」
2015年の年間大賞
「爆買い」 「トリプルスリー」
2015年のトップテン
「アベ政治を許さない」「安心して下さい、穿いてますよ」
「一億総活躍社会」「エンブレム」「五郎丸(ポーズ)」「SEALDs」
「ドローン」「まいにち、修造!」
2016年の年間大賞
「神ってる」
25年ぶりにリーグ優勝を果たした広島東洋カープ。緒方孝市監督は「神ってる」と選手の活躍をたたえました。
2016年のトップテン・選考委員特別賞
【トップテン】
「聖地巡礼」「トランプ現象」「ゲス不倫」「マイナス金利」「盛り土」
「保育園落ちた日本死ね」「ポケモンGO」「(僕の)アモーレ」
「PPAP」
【選考委員特別賞】
「復興城主」
2017年の年間大賞
「インスタ映え」 「忖度」
他人の気持ちをおしはかるという意味の「忖度」。国有地の払い下げ問題で、森友学園の籠池泰典氏の「直接の口利きはなかったが、忖度があったと思う」という発言が注目を集めました。
2017年のトップテン・選考委員特別賞
【トップテン】
「35億」「Jアラート」「睡眠負債」「ひふみん」「フェイクニュース」
「プレミアムフライデー」「魔の2回生」「〇〇ファースト」
【選考委員特別賞】
「9.98」「29連勝」
2018年の年間大賞
「そだねー」
平昌オリンピックのカーリング女子日本代表が競技中に口にした「そだねー」。
休憩時間におやつを食べる「もぐもぐタイム」も話題になりました。
2018年のトップテン
「eスポーツ」「(大迫)半端ないって」「おっさんずラブ」「ご飯論法」
「災害級の暑さ」「スーパーボランティア」「奈良判定」
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」「#MeToo」
■2019年~2023年 「ショータイム」「アレ(A.R.E.)」 スポーツの話題続く
2019年の年間大賞
「ONE TEAM」
ラグビーワールドカップ2019日本大会で、日本代表が日本ラグビー史上初の決勝トーナメント進出を決めました。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチが掲げたテーマの「ONE TEAM」に注目が集まりました。
2019年のトップテン・選考委員特別賞
【トップテン】
「計画運休」「軽減税率」「スマイリングシンデレラ/しぶこ」「タピる」
「#Ku Too」「○○ペイ」「免許返納」「闇営業」「令和」
【選考委員特別賞】
「後悔などあろうはずがありません」
2020年の年間大賞
「3密」
新型コロナウイルスの感染防止のため、避けるべき「3密」。記者会見で「密です」と発言し、「3密」の知名度を上げた東京都の小池百合子知事が受賞しました。
2020年のトップテン
「愛の不時着」「あつ森(あつまれ どうぶつの森)」「アベノマスク」
「アマビエ」「オンライン○○」「鬼滅の刃」「GoToキャンペーン」
「ソロキャンプ」「フワちゃん」
2021年の年間大賞
「リアル二刀流/ショータイム」
2021年のトップテン
「うっせぇわ」「親ガチャ」「ゴン攻め/ビッタビタ」「ジェンダー平等」
「人流」「スギムライジング」「Z世代」「ぼったくり男爵」「黙食」
2023年の年間大賞は「アレ(A.R.E.)」 解説はこちら