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【映像】森内九段が谷川十七世名人に勝利した一局

 将棋の第2回達人戦立川立飛杯準々決勝が12月3日、東京都立川市の「立川ステージガーデン」で行われ、森内俊之九段(54)が谷川浩司十七世名人(62)に93手で勝利した。この結果、森内九段は準決勝に進出。次戦では丸山忠久九段(54)と決勝進出をかけて戦う。

【映像】森内九段が谷川十七世名人に勝利した一局

 永世名人の両者による注目の一戦は、“十八世名人”資格保持者が制した。振り駒で森内九段の先手となった本局は、相掛かりの出だしに。一気に激しくなる変化もある中で、互いに一歩も譲らぬ主導権争いが繰り広げられた。

 激しい攻防戦から、先に抜け出したのは森内九段。しかし谷川九段も颯爽と攻めかかり、簡単には楽にさせない。それでも森内九段は超一流の受けの技術を駆使してポイントを積み重ね、リードを拡大させていった。優位を築いた森内九段に緩みはない。最後まで丁寧な対応で後手玉を寄せ切り、勝利を飾った。

 この結果、森内九段は準決勝進出を決めるとともに、公式戦通算勝利数を「994」とし大台の1000勝に一歩近づいた。

 勝利した森内九段は、「早めに動く将棋になってポイントをとったと思ったが、そのあとなかなかスムーズにいかず、形勢もおかしくなって時間も無くなってしまった。反撃に転じられた場面ではまずいかなと思う場面もあった。準決勝もまた万全の状態で臨みたいとコメント。あす4日に予定されている準決勝では、前回準優勝の丸山忠久九段と決勝進出をかけて戦う。

 一方、谷川十七世名人は「動きの激しい将棋はこの年齢になったらやらない方がいいと思いつつも、まだまだ抵抗している。チャンスもあったと思うが、最後の攻め方が冴えず、もう少し良い勝負になる順もあったのかなと思う」と振り返っていた。

 達人戦は、2024年4月1日付で満50歳以上の現役棋士に参加資格が与えられている。第2回大会は53人とシード棋士4人の合計57人が出場。「達人」の称号を目指し、熱い戦いが繰り広げられている。本戦の持ち時間は各30分、切れたら一手30秒未満。先手・後手は振り駒で決定する。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【中継】第2回達人戦立川立飛杯 準々決勝
【中継】第2回達人戦立川立飛杯 準々決勝
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