「ABEMAアニメチャンネル」にて、11月29日(金)の夜9時から『SHIBUYA ANIME BASE』#シブアニ(読み:シブアニ)の#30が生放送された。
【映像】梶裕貴インタビュー後編『SHIBUYA ANIME BASE』#30
今回は、ゲストにDXTEENの寺尾香信、タレント・声優の石田晴香が登場し、声優・梶裕貴プロデュース「梵そよぎ」の特集の後編や、新作アニメ情報を届けた。
#30は、ゲストのアニメ遍歴を履歴書形式でお届けする『私のアニメ履歴書』のコーナーからスタート。今回はゲストの石田晴香、DXTEENの寺尾香信のアニメ遍歴に迫った。
石田は、1998年、5歳のときに母の影響で『幽☆遊☆白書』のVHSを見ていたことからアニメの世界に足を踏み入れ、2005年、12歳で『苺ましまろ』で「萌え」を知り、アニメ沼に導かれたと当時を懐古。2011年に、18歳で『HUNTER×HUNTER』にハマり、推しはキルアだったそう。2015年には『おそ松さん』で推しカラーを意識するようになったとのことで、「推しのチョロ松が緑で、そのときのAKB48の自身のチームカラーも緑で『わあ…推しを感じられている』と思った」と語る。
DXTEEN・寺尾は、2013年、10歳のときに『ログ・ホライズン』で異世界アニメを知り、翌年、11歳のときには『ノーゲーム・ノーライフ』にて、人生ではじめて2周するほどアニメにハマったそう。2017年、14歳では『まじっく快斗』の影響でマジックをはじめたそうで、「学校の授業中、机の下でずっとトランプをいじっていた」とのエピソードを披露し、笑いを誘う。
しかし、ここで放送時間がいっぱいになってしまい、まさかの寺尾のトークは強制終了に…。放送内に収まらなかった寺尾のアニメ遍歴は現在『ABEMAアニメ』公式TikTokにて公開中。
続いて、アニメ関連業界で働く人の仕事や人柄を深堀りする“ギョーカイ深堀りコネクション”のコーナーへ。数々のヒット作を手がけるアニメプロデューサー・川瀬浩平に密着した。
アニメプロデューサーと「番組の一番上にクレジットされるんですけど、結局一番下じゃないかな、みんなのお世話をするというか。お金を集めて制作会社に作ってもらって、宣伝プロモーターに宣伝してもらうっていう“何かしていただく”仕事」だと語る。
そんな川瀬に「原作を読んでアニメになった作品は?」と聞くと、『灼眼のシャナ』を挙げ、本作をアニメ化したいと思った理由について「小説を読んで、非常に面白くてどうしてもアニメにしたいというので電撃文庫さんに企画書を持っていって、『アニメにさせてもらえませんか?』とお話ししました」と当時を振り返った。
また、川瀬に「ヒット作を生み出す秘訣は?」と聞くと、「わからないですね…。わかっていたら俺もう大ヒットプロデューサーなんで(笑)」と口にしつつも、「企画からみなさんに見てもらうまでに最低2年くらいかかるので、時代の流れがどうなっているか?っていうのは読まなきゃいけないし、そこを含めて考えながら企画を立てるようにしていますね」とプロデューサーとしての視点で語り、長きにわたり第一線で活躍していることについて「人が自分の成したことで喜んでくれている、それを見るのが好きだったりするので。だったらより喜んでもらおうってことで気づいたら26、27年この仕事をしていました」と語った。
次週は、完結編と題し「今は過渡期、アニメビジネスは変わってきている」と語る川瀬がアニメ業界の今とこれからについて語り尽くす。
続いて、#29に続き、AIキャラクター「梵そよぎ」に挑戦する梶裕貴のインタビュー後編をお届け。今回は、AIと声優業界の未来について梶の思いが語られた。
梶は、近年の生成AIによる声の無断投稿、販売について「少し調べただけで、自分が喋っていない、歌っていない音源が出てくるのは、恐ろしいことだなと感じました。自分の声は(声優として活動してきた)20年分の経験値から成り立っているものであり、加えて、スタッフ、クリエイターたちの愛や情熱、本当に様々なものが組み合わさって初めて作品ができているわけで、それをただ“面白いから”と言う理由だけで別の形でアウトプットしてしまうというのは、やはりリスペクトに欠ける行為なのかな、と」と自身の見解を語る。
最終的に自身の声をAI化し販売に至った経緯について「AIはあくまで技術です。すべては使い方次第。それを間違えてしまうと誰かが傷つくことになります。でも、AIと声優の未来には必ず素晴らしいものが待っていると僕は信じていますし、共存の道を探っていけたらな、と。“どういったやり方でAIをエンタメとして楽しんでいきますか?それを一緒に考えていきましょう”というのが、テーマのひとつとしてはありますね」と語る梶。
その根底には「まずなによりも声優として、お芝居で何かを残したい。そこにプラスして、自分にしか作れないエンタメを模索していけたら。プレイヤー(声優)として、プロデューサーとして、どちらにも全身全霊で挑戦していきます」と今後について明かした。
さらに、本インタビューでは梶の今後についても深掘り。梶は自身が目指す理想について、「幼い頃からアニメやゲームという文化が大好き。声優としてキャラクターたちと一緒に歩んできた時間や、そのなかでお世話になったすべての方々とのご縁がなければ、今の自分は間違いなく存在していません。自分が享受してきた素晴らしい文化を、今度はまだ誰も見たことのない新しいエンタメという形で次の世代に繋いでいけたら、これ以上嬉しいことはないと思います」と語った。
最後に「梶裕貴にとってエンタメとは?」と聞くと、「会話、ですね。作品ができたら終わりじゃなくて、誰かに観てもらって、聴いてもらって、感じてもらって、初めて生まれるものだと思うんですよ。それこそがエンタメなんだなっていうのを、僕自身、この「そよぎフラクタル」の活動を通して、今あらためて実感しているところです」と力強くコメントした。
ほかにも、アニメを中心に最先端のポップカルチャーを届ける“ポップカルチャー最前線!”のコーナーでは、佐藤和奏がマルイシティ横浜で開催中のアニメ『マッシュル-MASHLE-』の世界観を再現したマッシュルパークに取材潜入。また、アニメ化しそうな注目のコンテンツを番組が勝手に先取りする新コーナー“アニメ化スルカモ!?トピックス”では『小暮姉弟のとむらい喫茶』を紹介した。本放送は現在、ABEMAにて見逃し配信中。
■『SHIBUYA ANIME BASE』#シブアニ #30 概要
放送日:11月29日(金)夜 9時~夜10時
放送URL:https://abema.tv/video/episode/218-706_s1_p30
出演者(敬称略):
メイン MC:岩井勇気(ハライチ)
マンスリーアシスタント:徳井青空
ゲスト:寺尾香信(DXTEEN)、石田晴香
VTR出演:梶裕貴、川瀬浩平
エンディングテーマ曲:豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL「Break out」
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