「政策活動費」廃止の一方で、自民党が改正案に盛り込んだ「要配慮支出」。野党が「抜け道」だと批判するこちら、一体、何なのでしょうか。
【画像】政策活動費廃止へ「要配慮支出」とは? 石破総理自身初の参院予算委
■「要配慮支出」って何? 野党が批判
総理として臨む、初めての参議院予算委員会でも「政治とカネ」について問われました。
立憲民主党 小沼巧議員
「通常国会では、政策活動費を残すんだ、必要なんだということが自民党と公明党の主張でした。しかし、ここに至っては政策活動費を急に廃止するんだということになりました。国会においては議論がされていない状況です。いきなり何で変わったんですか?」
政策活動費は政党から議員に支出する政治資金で、何に使ったのか公開する義務がありません。
石破茂総理大臣
「とっても世の中の理解が得られない。つまり、政策活動費って合法です。今の時点ではですが、何に使われたのか分かりませんと。わが党として、これははっきり申し上げておきますが、そのような政策活動費は廃止、使わないということは明言をさせていただきたいと思います」
自民党も「政治資金規正法の再改正に向けて、政策活動費を廃止する」としています。ただ、新たに盛り込まれたのが「要配慮支出」です。
小沼議員
「聞いても、何なのかイメージが分かりません。『要配慮支出』どういうことを想定してらっしゃるのか。その概要についてだけ、今できる答弁をしてください」
石破総理
「『配慮を必要とする支出』という意味でございますが、そうとしか言いようがないんですがね」
■“政治とカネ”で与野党論戦
「要配慮支出」は、自民党の政治資金規正法改正案に盛り込まれた言葉です。
石破総理
「じゃあ、配慮を要する支出とは一体何であるかを考えました時に、いろんな交渉があると。何月何日、どこで、誰と、というようなことが明らかになると。じゃあその政党の意図、つまり国交がない国というのも仮にあったといたしましょう。どことは言いませんが。そこと交渉する場合にある、そのわが国とは国交がないが、その国とは国交がある国。その国と、わが国の国交はないけれど、国交がある。日本語として分かりにくいかもしれませんけれども、そういう国において、わが党がいろんな交渉をしたといたしましょう。そういう中で、出していけないものというものがあると。私どもは、そういうものを要配慮支出と申しております」
自民党は、外交上の秘密や有識者のプライバシー保護、営業上の秘密などに関して、公開に配慮が必要な支出だとしています。
石破総理
「国会の中に、国政調査権に基づく監査する組織を作って、そこが良いと言わなければ、『それはだめですよ』ということです。何か要配慮支出という訳のわからないものを使って、抜け道としていい加減なことをやろうとしてんじゃないのと。全く考えていない」
小沼議員
「政治資金規正法は『透明にしましょう』『公開にしましょう』が趣旨なはずです。あえて、領収書が要らないような経費というものを、場合があるんだということによって、隠そうとしてしまうということは、疑念として思っちゃうということになる」
石破総理
「領収書はとります。領収書がないということはありえない。ただ、そこにおいて外へ出せないものがあります」
小沼議員
「領収書は国民の目に触れる機会はあるんですか?」
石破総理
「それは、第一義的に監査機関の…。監査の任に当たる人が触れることになります」
小沼議員
「『監査人は見られます』って話だが、監査人以外の広く一般国民は見る機会があるんですか?もう1回答えてください」
石破総理
「すみません、別に逃げるわけではないが、提出したわが党の担当からその場で答えさせていただきます」