とろサーモン久保田がM-1決勝に一度も進出できなかったコンビの赤裸々な思いをつづった文章に涙するシーンがあった。
12月17日、「耳の穴かっぽじって聞け!」が放送された。本番組は人間の生々しい本音が聞ける赤裸々音声バラエティで、MCはとろサーモン久保田とウエストランド井口。
この日「M-1決勝を逃し続けた芸人の本音」として出演したのは実力派漫才師・囲碁将棋。2008年からM-1に挑戦し続け、2019年にラストイヤーを終えた文田大介と根建太一のコンビである。「正直5年経っているので、そんな思うところないのかなと思って書きだしたら昨日のことのようでした」「感情にフタをしてたんだと思うくらい書いてたらこみあげてきた」とM-1についてはまだ傷が癒えていない様子の文田。根建も「M-1があったせいで本当に1回芸人を辞めようと思った」と振り返った。
根建は「M-1があったおかげで芸人を続けてこられたし、M-1があったせいで芸人を辞めることを決意した」とつづり「初めて準決勝に進んだ5年目以降、周囲から『囲碁将棋はいつか決勝に行く』と期待の声が上がるようになりました。その言葉に可能性を信じ『いつか行ける』と思いながらも、結果は準決勝止まりが続く状況。しかし現実の厳しさは、最後まで本戦の舞台に立たせてはくれませんでした」と苦悩を明かす。
そして永遠とも思える挑戦のラストイヤー、万感の思いを込めて準決勝の舞台に立った2人。これまでの15年の集大成を全力でぶつけたものの、結果は惨敗。それどころか「今までのM-1で1番滑っていた」という悔いの残る結果に終わった。
ラストイヤーの敗北から間もなく、根建は相方の文田に「芸人を辞める」と告げる。そんな根建の意思を汲み取った文田は、「しばらく休め。お客さんには俺が育休を取るから休むって伝えよう」と提案。そして声を震わせながら観客にその休養を発表した文田。これを聞いた根建も思わず本当の気持ちを告白し、涙する2人。会場全体が涙の渦に包まれ「お通夜ライブ」となったことを明かしていた。
そして「休養を発表してすぐに世の中がコロナ禍に入った。 色々考えているうちに、おっさん2人の立ち話を聞きに来てくれる人が少なからずいるうちは漫才をしようと思った。 M-1の決勝には行けなかった2人だけど、今になって思えばずっと決勝に行きたいと思っていたが、優勝したいと思ったことがなかった。それが決勝に行けなかった全てかもしれない」と明かしていた。
この文章を読み聞き「いや、、すご…」と言葉に詰まり思わず涙をぬぐう久保田。そして「涙がこぼれそうになっちゃったよ…」と明かし「エグいな」と感想を漏らした。井口も「本当に芸人辞めるところまでいってたんですね」と2人のこれまでの苦労を思いやっていた。