全国各地で猛威を振るうインフルエンザの影響は、バスが運休するなど社会インフラにも出てきています。医療の現場ではこれまでにない事態が起きていました。
【画像】一医療機関あたりの感染者数は全国で19.06人 前の週より倍増
■緊急事態 運転手感染でバス運休
看護師20代
「看護師をしているが、周りのスタッフもインフルエンザ多い。休んでいる人が多い。ここ数週間で急に、先週くらいからガーって増えた感じ」
年の瀬が迫るなか、インフルエンザが猛威を振るっています。“市民の足”にも影響が出ていました。
東京や埼玉で運行する西武バス。一部の便を運休させる緊急事態に直面していました。乗務員がインフルエンザなどに相次いで感染し、人手不足に陥っているといいます。
バス利用者
「利用者多いと思うので、ちょっと大変」
一医療機関あたりの感染者数は全国で19.06人と、前の週より倍増しています。
また、大流行の発生・継続が疑われる、警報レベルに達しているのは25都道府県。富山県、沖縄県を除く20の県で注意報レベルとなっています。
東戸山小学校 宇山幸宏校長
「こちらが学級閉鎖している3年生の教室」
平日にもかかわらず教室は“もぬけの殻”。対策を怠っていたわけではありません。
宇山校長
「加湿器で対策をしている。あとは日常的に手洗いうがいなどを子どもたちに。それを超える感染力というのを、今年のインフルエンザは感じている」
こちらの小学校では、先週インフルエンザが急増し、1年生が学年閉鎖。23日から再開となったものの、今度は3年生が24日までの学年閉鎖となっています。
6年生
「うちのクラスでもいっぱい休んでいる」
「(Q.何人くらい?)15人くらい」
宇山校長
「あともう2日で終業式なので、笑顔で終業式を迎えたいと思っていた。もしかするとその時に(6年生の)学級閉鎖をせざるを得ない。あるいは、学校を閉鎖せざるを得ない」
厚生労働省によると、9日から15日に学級閉鎖を行った学校数は2000校を超えました。
■今年の特徴は感染のスピード?
医療現場でも異例の事態が。
60代
「頭痛とせきとだるい、吐き気」
22日の東京・北区のクリニックには、ひっきりなしに患者が訪れていました。
いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長
「過去最多の(1日で)28人の患者さんがインフルエンザの診断」
3人がインフルエンザに感染した家族は。
家族3人が感染
「土曜の朝から40℃の熱があって、2人がその夜なので、私がうつしちゃったのかな」
伊藤院長
「お父さんが発症するや否や、すぐうつってその日のうちに熱が出た。スピード感がすごい、今回」
院長も驚きの感染力を持つ、今回のインフルエンザ。
伊藤院長
「香港型よりも圧倒的にpdm09型が占めている」
東京都が検体を調査したところ、その9割ほどがpdm09型だったことが判明しました。
伊藤院長
「いかに今年がインフルエンザの患者が急速に増えて、過去に例を見ない感染者数なのかと感じている」
60代
「色々な型があるけど、年によって変わるので、今年はどういう型がはやるのか」
30代
「ワクチン接種の時と違う型でかかって長引いていることがある」
20代看護師
「自分たちでできる一番簡単な対策、やっぱり知りたい」