【詳しく解説】なぜ?日本製鉄“USスチール買収計画”の背景
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 日本製鉄によるアメリカのUSスチール買収計画。最終判断はバイデン大統領が下すことになりました。そもそも、なぜ日本製鉄は買収したいのでしょうか。経済部デスクがイチから詳しく解説します。

【画像】なぜ日本製鉄はUSスチール買収へ? 経済部デスクが解説

■日本製鉄なぜ買収を?イチから解説

経済部 進藤潤耶デスク
「日本製鉄にとってUSスチールが買収先を求めているとの情報は“渡りに船”だった」

 なぜ日本製鉄にとって好都合だったのか。今さら聞けない、買収に乗り出した背景を解説します。

最終判断はバイデン大統領に一任
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 日本製鉄によるUSスチールの買収計画。これまで、アメリカ当局が審査を続けてきましたが、一致した結論に至らず、最終判断がバイデン大統領に一任されることになりました。

 そもそも、なぜ日本製鉄はUSスチールを買収したいのでしょうか?経済部の進藤潤耶デスクに聞きました。

国内需要が“頭打ち”
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進藤デスク
「要因は大きく3つあります。まず1つ目です。国内市場の需要が頭打ちだということです。コロナの2020年を除けば需要は右肩下がりになっています。日本製鉄としては、未曽有の厳しい事業環境にあるなかで世界に活路を見いだしたいというのがありました」

“中国産”が世界に
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進藤デスク
「ただ、その時には中国産が世界に、とあります。中国の存在がありました。2023年の生産量のランキングですが、トップ10に6つ、中国の会社の名前があります。実際、世界には安い中国製の製品があふれ始めていました」

USスチールが買収先を求める
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進藤デスク
「という状況のなかで、アメリカのUSスチールが経営状況が芳しくない、買収先を求めているという情報が日本製鉄に入りました。これは、まさに渡りに船だとなりました。アメリカであれば関税によって中国の製品が入ってきづらい。アメリカは人口が増加傾向にあります。市場もまだまだ伸びしろがある。もともとアメリカをターゲットにしていました。そして、USスチールにとっても日本製鉄の投資によって老朽化した設備を新しくできる。雇用も維持してくれるということらしい。となると、ウィンウィンということで話が進んでいきました」

■“USスチール買収”バイデン氏に一任

全米鉄鋼労働組合などが反対
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 一方で、USスチールは“アメリカ製造業の象徴”ともいえる企業。この買収計画には、当初から全米鉄鋼労働組合などが反対を表明し、バイデン政権も難色を示していました。

 日本製鉄は「経営陣にアメリカ国籍を持つ人を充てる」などと主張したものの、アメリカ当局内の意見はまとまらず…。

 バイデン大統領が、15日以内に最終判断を下すことになります。

理不尽な結論は「訴訟も辞さない」
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進藤デスク
「日本製鉄の幹部は、『最終的には承認されると思っている』『万万が一、最終的に理不尽な結論が出れば訴訟も辞さない』と話した。この買収に社運をかける日本製鉄に最終的にどのような判断が下されるのか分からないが、最後まで日本製鉄は強い姿勢で臨むと思われる」

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