兵庫県の斎藤元彦知事が25日、告発文書を巡る問題で百条委員会に出席しました。最後となる証人尋問で改めて正当性を主張しました。
【画像】兵庫・斎藤知事「公益通報に該当せず」主張 “パワハラ疑惑”百条委
■斎藤知事 一連の報道に疑問を投げかけも
斎藤知事は小さく会釈を繰り返し、席へ向かいました。
斎藤知事
「全体としては問題なかったというふうに考えています」
再選後、初めて百条委員会に出席した斎藤知事は、これまでの見解を繰り返しました。
斎藤知事
「やはり職務中にやるべきこととしては、あってはならないと思っている」
死亡した元西播磨県民局長が作成した文書を巡る問題について、8月以降、斎藤知事は2度にわたって証人尋問を受けてきました。
斎藤知事
「(一部のパワハラが)あたかも事実であるように、元県議が言われたことは私自身も心が痛み、ショックだった。残念だと思っている」
3度目となる25日は、一連の報道について疑問を投げかける場面もありました。
斎藤知事
「(アンケートが)取りまとめの段階、あくまで途中段階、その内容が報道機関を通じて様々に報じられたことは確かにあり、県のほうにもかなり厳しい指摘があり、私自身も大変厳しい状況にあったことは事実」
同じく25日に尋問を受けた片山安孝前副知事も語気を強めました。
片山前副知事
「秘密ということで調査をしているにもかかわらず、このようなことが報道されているということ。ネットでは私が指示をしたというようなことが流れている。守秘義務が必要な委員会の情報が流れて、私にプレッシャーを与えているのではないか」
■斎藤知事「公益通報に該当せず」主張
今回で最後となる斎藤知事の証人尋問。告発文書は「公益通報には当たらない」と改めて主張しました。
斎藤知事
「誹謗(ひぼう)中傷性の高い文書ということで対応した。公益通報の保護要件には該当しないという認識」
一方で、疑問が残る点もありました。
元幹部職員 百条委員会 10月
「(コーヒーメーカーの受け取りなど)文書問題が報じられつつあった時でもあり、知事から『風向きを変えたい』と意見があった」
10月の百条委員会で、元幹部職員は調査結果を待たずに県民局長の処分を進めた背景に、斎藤知事の発言があったと証言しました。
しかし、斎藤知事はそうした発言をした記憶はないと説明します。
斎藤知事
「私の記憶では、そういった『風向きを変えたい』という発言をしたことは全くない」
百条委員会には虚偽の証言に対して罰則規定がありますが、両者の意見は食い違っています。
疑問点は、もう一つあります。
■斎藤知事「第三者委に」何度も同じ答弁
元県民局長の公用パソコンに保存されていたとされる、私的情報が兵庫県の元幹部職員によって複数の県議などに漏れた疑いです。
斎藤知事
「弁護士に依頼をして、調査を進めていると報告を受けている」
委員
「流布されることにより、被害者が出てることについては?」
斎藤知事
「これから第三者委員会を立ち上げ、できるだけ早く」
委員
「もう結構です」
厳密に管理すべき私的情報が漏洩(ろうえい)したことについて、原因究明や対策が求められるなか、具体的にいつから対応するかは明言しませんでした。
斎藤知事
「自分の考えや主張というものは、しっかり述べさせていただいた。第三者委員会の結果も年度内にもし出るのであれば、そこも踏まえて、県としての対応をしっかり検討していきたい」
百条委員会は早ければ来年2月、第三者委員会は来年3月に調査結果を公表する予定です。
(「グッド!モーニング」2024年12月26日放送分より)
この記事の画像一覧