国内外に「多くの壁」が立ちはだかっている石破総理。この一年、政治の世界はどう動いていくのでしょうか。官邸キャップが解説します。
【画像】石破政権の生命線とは? テレビ朝日政治部・官邸キャップが解説
■“ザワつく永田町”大連立の可能性は?
石破総理大臣
「第3の日本、すなわち一人一人が実現する楽しい日本。これを国民の皆様方と共につくり上げていきたいと考えております」
そんな願いを込めて参拝したのか、新年恒例のお伊勢参り。6日に雨の中、石破総理は三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝しました。
参拝を終え地元のボーイスカウトやガールスカウトに所属する子どもたちから花束を受け取り、一緒に記念撮影をした石破総理。子どもたち一人一人と握手。恥ずかしいのか手を出そうとしない子や、手に息を吹きかける子の姿も見られました。
2025年、今年最大の政治イベントは7月中に想定される参議院選挙です。
公明党 斉藤代表
「今年は12年に1度、巳年。参議院選挙と都議会議員選挙が重なる年でもございます」
今年は、4年ごとに行われる東京都議会議員選挙と3年ごとに行われる参議院選挙が重なる12年に一度の年。
さらに、石破総理は年末から年始にかけて、「衆参同日選挙もありうる」との認識を示したり、野党との大連立について「選択肢にある」と話したりと、永田町をザワつかせています。
立憲民主党 野田代表
「大連立を組む環境ではないですよね。少数与党に陥っているから、多分、苦し紛れの発言。抱きついてきたのかなと思いますけども。そうじゃなくて、むしろ自民党に下野をさせて、政治の流れを変えていくということが、我々が目指すべき本道だと思っていますので」
国民民主党 榛葉幹事長
「突然、大連立を言ってみたり、あまり新年早々、言葉遊びをされない方がいいんじゃないですか」
野党各党は与党との大連立に否定的な考えを示す中、6日に改めて大連立についてこう話しました。
石破総理大臣
「今の時点で連立を考えているわけではございません。大連立を考えているわけでもございません。昨年末、私はそのようなことを一回も言ったことがない。『そういう可能性はありますよね』と申し上げたのであって、それは何のためにということが明らかにならなければ、それは意味のないことだと思っております」
■官邸キャップが分析 石破政権の“生命線”とは
官邸キャップは、こう見ています。
政治部官邸キャップ 千々岩森生
「『もしかして大連立があるんじゃないか』と年末年始騒がしくなっているが、結論から言うと7月に参院選があります。参院選前に野党と連立を組む可能性は『ゼロ』と言っていい。野党側としても、選挙前に自民党と組めば、与党にすり寄るのかと支持を失う恐れがある。こんな怖いことはできないと。ただ、7月の参院選の後は何が起きても不思議ではない。国民民主が加わって『自公国』の3党連立となるかもしれないし、立憲が加わる『大連立』という形、参院選の結果次第では色んなパターンがあり得ると永田町ではささやかれています」
「石破政権の生命線になりそうな数字がある。(ANNの)世論調査で石破内閣を支持する人に『なぜ支持するのか』理由を聞いています」
ANN世論調査で石破政権を支持する人にその理由を聞いたところ、多かったのが「人柄が信頼できる」でした。総理の人柄を支持する理由にあげることは、一般的に珍しいことだといいます。
政治部官邸キャップ 千々岩森生
「これまでの総理と比べても、石破総理の『人柄が信頼できるから』は非常に高い大きな特徴。国会審議でも野党との協議『103万の壁』『教育無償化』など、とにかく真摯に、国民目線でやっていると石破総理が評価される限りは支持される。そして『石破さんいい人だと思ってたけど、変わっちゃったね』『信頼できないね』となれば、政権は行き詰まると。『人柄が信頼できる』という数字がキープできるかどうかが、石破政権の生命線になるんじゃないかと」