全国で猛威を振るうインフルエンザ。現場で診察を行う医師は、例年2月以降に流行するB型がすでに増加するなど「異常事態」が起きていると言います。
■年明けも猛威 6割の陽性率
東京ビジネスクリニック
内藤祥医師
「普段感染の流行がない時期に比べると10倍~20倍に匹敵するような患者が殺到している状況。普段の光景とは明らかに違って、待合室があふれかえる状況は年末年始から続いている」
千葉にあるクリニックでは診察を待つ人の行列ができていました。医師が明かしたのは、患者の驚くべき“インフルエンザ率”です。
内藤医師
「急激に発熱の患者が増えていて、現状私たちのクリニックで発熱で受診される方の2人に1人、3人に2人ぐらい、60%前後がインフルエンザ陽性。感染がほとんどない10月や11月と比べると、10~20倍くらい発熱の患者が受診している。12月の中旬、流行が始まったころと比べても4、5倍の患者数」
8日に公表された都内のインフルエンザの感染者数は、一医療機関あたり56.52人。前の週より1.4倍に増加しています。
東京・北区のクリニックでは、年が明けて患者に変化が…。
いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長
「症状が出てきたのはきのうから。発熱やせき、のどの痛み、鼻水、たん…ちょっと普通の風邪よりはつらい症状ですかね」
60代の女性は、元日に症状を訴えました。
伊藤院長
「インフルエンザとコロナの抗原検査をしたところ、コロナが陽性でもうひとつインフルエンザBも陽性。つまりインフルエンザとコロナの同時感染」
インフルとコロナの同時感染。さらに医師が注目するのは…。
伊藤院長
「インフルエンザB型も出ていて、他にも連日インフルエンザB型の患者がいた。インフルエンザB型の患者が年末も少しいたが年明けから増えた」
現在、主に流行しているのは「A型」です。
伊藤院長
「元日にインフルエンザB型の患者を診るとは予想外」
というのも、「B型」は本来、2月中旬~3月ごろ流行することが多いそう。
伊藤院長
「最初は見間違えたのかなと思ったが、やっぱり立て続けにいるのは気のせいではなくそういう傾向か。今年はインフルエンザB型が増え始めるのが早い」