【写真・画像】「検事なめんなよ!」大阪地検の“怒号取り調べ”に袴田事件…揺れる検察 “99.9%の圧の実像”と“信頼回復への歩み” 1枚目
【映像】「検察なめんなよ!」大阪地検の“怒号取り調べ”

「検察なめんなよ!」「なんで嘘ついたの? 反省しろよ、少しは」

【映像】「検察なめんなよ!」大阪地検の“怒号取り調べ”

 机を叩きながら高圧的な口調で迫る検察官。大阪地検特捜部の取り調べの模様が法廷で公開され、問題視されている。

 自民党の裏金問題に対する捜査では期待を集めたいっぽう、袴田巌さんが無罪になった事件においては捜査手法が問題視されるなど検察が揺れている。

 検察を巡る問題の背景には何があるのか? テレビ朝日社会部の上田健太郎記者に聞いた。

━━大阪地検特捜部の取り調べの模様が法廷で公開されたが、これはどのような事件だったのか?

「5年前、大阪地検特捜部が捜査した学校法人の土地取引を巡る横領事件だ。この事件を巡り、当時の不動産会社社長と部下は横領の疑いで逮捕されたがその後無罪に。元社長は『検察の違法な取り調べで精神的な苦痛を受けた』として、国に賠償を求めて提訴しているのだ。裁判では検事が元社長の部下だった男性を取り調べた録画映像の扱いが焦点の一つになって、最高裁が証拠として提出するよう国に命じた。最高裁が民事事件で取り調べの映像の公開を認めるのは初めてのことだ」

━━なぜ高圧的な物言いになってしまったのか?

「『被告人から供述・自白を引き出さなければならない』という思いが行き過ぎたことが原因の一つかもしれない。加えて、検察官にかかるプレッシャーが強いことが原因の一つではないかと考えられる。実際に激しい尋問を行った検察官は『とにかく真摯に取り調べに向き合ってほしいと思った』などと証言している。最高検はこの事件の取り調べについて『不適正』、すなわち問題があったと認定している」

━━最近では、袴田巌さんが無罪になった事件も話題になったが、検察の対応にはどのような問題があったのか?

「これは1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件であり、死刑が確定していた袴田巌さんの無罪判決が確定した。先月事件の報告書が出されたが、検察官による取り調べについて、『袴田さんを犯人であると決めつけたかのような発言をしながら自白を求めるなど、供述に真摯に耳を傾けたものとは言えなかった』という取りまとめをしている」

━━検察のトップである検事総長は袴田巌さんが無罪になったことにコメントを出しているのか?

「検察トップの畝本直美検事総長は控訴を断念した去年の10月に出した談話において『結果として相当な長期間にわたり、法的地位が不安定な状況に置かれてしまうことに。刑事司法の一翼を担う検察としても申し訳なく思う』という謝罪の内容を出している」

━━袴田さんの事件は約60年前。大阪地検の問題も考慮するとずっと体質的な問題を抱えているのか?

「時代が変わり、事件の内容も異なるので一概には言えないが、やはり変わらず、検事には『何とか起訴して裁判に持ち込まなければいけない』というプレッシャーがあるようだ。また、日本では起訴後の有罪率=99.9%という数字があるように、検察としては客観的な証拠や被告人の供述を固めた上で裁判に臨んで有罪に、という圧があるのだろう」

━━自白という裏付けが欲しかったのだろうが、多くの検事はどのように捉えているのか?

「他の検事の方に話を聞くと、『あれが普通ではない』『実際には適切な方法で取り調べが行われる』と口を揃える。ある検事は『ああいう検事がまだ一定数いるのが問題だ』と述べた」

━━検察への信頼が揺らぐ中、上層部はどのようなスタンスなのか?

「去年の夏に検察のトップに就任した畝本直美検事総長は就任会見の際に『昨今検察に厳しい目が注がれている。検察が国民の信頼という基盤に支えられていることを心に刻みたい』『真相を解明することは非常に大切なことだが、一方で手段が適正であることもまた非常に大切。検察の理念に掲げられているように公正であることを大切にして、適正な検察権の行使をしていかなければならないと』と決意表明した」

━━現場の検察官にも指示は出ているのか?

「最高検が各地の検察に対して『適正な取り調べを徹底すること』『取り調べにおいて自白に固執しないこと』『罵詈雑言を禁止すること』を通知している」

━━一方、国民から検察への期待も少なくない

「自民党の裏金問題の際には『検察頑張れ』というハッシュタグが出たように、国民の信頼・期待が大きいことの裏返しという側面もあるかもしれない。また、河井元法務大臣の選挙買収事件の際には検察当局がスマートフォンを解析してGPSの情報から現金が配られた日時を特定するなど、必ずしも供述に頼らない捜査手法が話題になった。不適正とされる手法に頼らずに、適正な取り調べで証拠集めなどを行うという独自捜査なども求められるのかもしれない」
ABEMAニュース解説

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