停戦暗雲…イスラエル、ガザ大規模空爆で400人超死亡 アメリカ“黙認”の狙いは?
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 イスラエル軍がガザに対して大規模攻撃を行い、多数の死傷者が出ています。この攻撃について、アメリカ・トランプ政権のホワイトハウス報道官は「イスラエルから事前通告を受けていた」と語りました。攻撃を認めたトランプ大統領の狙いは何なのでしょうか。

【画像】暗闇に走る不気味な光…停戦後初めてのイスラエル軍大規模攻撃

■専門家、トランプ氏の信念は「力による平和」

暗闇に走る不気味な光
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 暗闇に走る不気味な光。18日、ガザ地区はイスラエル軍の大規模な空爆にさらされました。ガザ当局はこれまでに400人以上が死亡したと発表しています。

停戦後初めて行われた大規模攻撃
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 停戦に合意して以降、初めて行われた大規模な攻撃。今年1月から行われている停戦は第1段階として、ハマスとイスラエルによる身柄の交換が実施され、アメリカが来月中旬まで停戦期間を延長する提案をしていました。

 しかし、17日にアメリカのFOXニュースに出演したレビット報道官はこう発言しました。

レビット報道官
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レビット報道官
「イスラエルからガザへの攻撃の事前通告を受け、協議しました」

 停戦交渉を進めているアメリカはなぜ、止めなかったのでしょうか。

トランプ大統領の狙いは?
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明治大学 海野素央教授
「トランプ大統領の信念は1期目から『力による平和』です。力というのは、トランプ大統領のディール(取引)の力です。ところが、テロリストにはディール(取引)は通じない。(停戦が)第1段階から第2段階に進まない。トランプ大統領に焦りがあり、そこでネタニヤフ首相に武力行使を認めた」

■報道官「米国を脅かそうとする者は…」

アメリカ軍がイエメンで攻撃
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 中東では、アメリカ軍が15日からイエメンなどで反政府武装組織「フーシ派」を狙った攻撃を複数回行いました。武力行使も辞さない姿勢で、「力による平和」をアピールしたい思惑があるといいます。

「ロシアへの強いメッセージも」
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海野教授
「米ロの電話会談がありますので、ロシアへの強いメッセージも含まれている可能性もあります」

 実際、レビット報道官もこう発言しています。

「地獄の門が開くでしょう」
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レビット報道官
「アメリカを脅かそうとする者は、その代償を払うことになり、地獄の門が開くでしょう」

(「グッド!モーニング」2025年3月19日放送分より)

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停戦合意の継続めぐる協議に影響も…イスラエルがガザ空爆 400人超死亡
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