石破茂総理大臣が今後「強力な物価高対策」を行うと発言したことについて、野党の反発が続いています。国会で審議している予算案は強力ではなく無力なのかと厳しい追及を受け、謝罪しました。
【画像】「お米券でも配るのか」野党追及に驚きの表情の石破総理
■「ベストの予算」石破総理が釈明
石破総理
「私の発言によりまして、参議院予算委員会の審議中にご心配ご迷惑をおかけする形となりましたことを申し訳なく思います」
石破総理の謝罪から始まった参議院予算委員会。野党の怒りは収まりません。
立憲民主党 辻元清美代表代行
「今、審議している予算は『強力』じゃなくて『無力』なのかと言うのだったら、予算委員会の最中に提案をして予算修正などをすればいいじゃないか」
25日、石破総理との面談後に今後「強力な物価高対策を打ち出そうと話した」と明かした公明党の斉藤鉄夫代表。27日、批判のきっかけを作ったことについて、幹事会で「ご迷惑をおかけしました」と謝罪したといいます。
石破総理は、審議中の予算案について「今ある政策で物価高の克服に取り組んでいく」と釈明に追われました。
石破総理
「ベストの予算として審議をお願いし、私どもとして成立を期したいと思っております」
辻元代表代行
「10万円の商品券配ったから、強力な物価対策をおコメ券でも配るのかなと思いましたよ」
石破総理は辻元氏の発言に口を大きく開け、驚きの表情を見せました。
■石破総理「国民に混乱招いた」
辻元代表代行
「国民は相当しんどい、生活切り詰めていますよ。そんななかで、こういう混乱を招くような発言をすると、実際に国民やマーケットには強力な物価対策もあるかもとミスリードしちゃったわけですよ。むしろ景気の足を引っ張ると思いますよ」
石破総理
「委員ご指摘のように国民に混乱を招いた、そういうことがあるとすれば、それは申し訳ないことでございました。申し訳ありません」
辻元代表代行
「（内閣）支持率が10ポイントも下がっちゃって、予算終わったら色々やらなくてはと、相当焦って迷走しているように見えるのです。総理、本当大丈夫かと思うのですよ」
予算成立前のタイミングでの不用意な発言。なぜ、このようなことが起きているのでしょうか。
■連携なし？窮地の石破総理
政治ジャーナリスト 後藤謙次氏
「やっぱりシェルパ（案内人）いない。そこが一番の問題。やっぱり石破総理はすべて1人で孤軍奮闘。官邸と自民党、それから衆参両院の国会対策委員会の間の連絡がほとんど取れていない。石破総理に対して、党全体がすべてが他人事という状況なのです」
今後、年度末までに与野党の攻防が激化しそうなのが「企業・団体献金」の扱いです。当初決めた結論を出す期日まであと4日しかありません。
自民党 小泉進次郎元環境大臣
「どのように結論を導いていくのか。申し合わせの通り今月末までの結論、これを導けるように最後まで努力はしたいと思っています」
現在、3つの案が検討されています。透明性を高める自民党案に、規制を強化する公明と国民民主の案。国民民主以外の野党は原則禁止としています。
27日の夜に報道番組に出演した小泉氏は、公明・国民民主との実務者協議に応じる意向を表明しました。
「企業・団体献金」の扱いに結論は出るのでしょうか。
後藤氏
「おそらく（期限を）延長しながら協議していこうとなるのだと思います。野党側にとっても、この問題を抱えて自民党を攻め続けるということは都議会議員選挙、その後の参議院選挙に向けた、ある面で自民党の攻撃材料を手にする」
（「グッド！モーニング」2025年3月28日放送分より）
この記事の画像一覧
