
ミャンマーで発生した大地震で、国軍が発表した死者はこれまでに2000人を超えました。懸命な救助活動が続けられていますが、ミャンマーでは民主派勢力との内戦が続いていて、被害の実態把握や支援の難しさなどの課題が浮き彫りになってきています。
【画像】地震発生後に空爆…続く内戦で支援に“課題”ミャンマー地震死者2000人超
■日本人1人 安否不明に

夜通しで救助活動が続けられていたミャンマー第2の都市マンダレーの倒壊現場。瓦礫の中から助け出されたのは子どもでした。消防は、このマンションで少なくとも9人が亡くなったとしていて、まだ多くの人が取り残されているとみられます。

もともとは複数の建物が連なる大型マンションでした。ところが今はかろうじて1棟が残っているだけ。それも押しつぶされたのか、11階建てだったマンションが半分ほどの高さになっています。地震の後、安否が分からない日本人1人もマンダレーに住んでいたということです。

首都ネピドーでは命がけの救出が続いていました。

妻が行方不明の男性
「私は助かったけど、妻が見えていたのに助けてあげられなかった。心配することしかできない。救出活動してくれている。それだけでもありがたい」
木立の中を進むと、自宅で暮らせない人が屋外にあふれていました。最高気温40度になるなかでの避難生活です。

妻を失った男性
「勤務中に塀が倒れて下敷きになった。病院へ搬送中に亡くなり、昨日葬式をした」
■続く内戦 支援に“課題”

ミャンマー国軍は31日、これまでに2056人が死亡し、約270人が行方不明と発表。ただ、国軍が統治しているのはミャンマー全土の25%に満たないとされています。震源に最も近いザガイン地方も大半が国軍の支配していない場所です。

民主派『国民統一政府』ザガイン郡区 救助責任者
「国軍発表の情報は間違っています。私たちの集計ではザガイン郡区だけで、名前の分かる死者が509人います。
他の郡区も含めればかなりの数に上るでしょう。市内では遺体が回収されず異臭を放っています。建物の下敷きになった遺体が多数、残されている状況です」
アメリカの地質調査所も、死者数は1万人を超える可能性が高いとしています。
そんな状況なのに国軍は、地震発生から3時間も経たないうちに、国軍と対立する民主派に対して空爆を行っていました。民主派組織『国民統一政府』が30日、被災地での停戦を発表しましたが、国軍はその後も空爆を続けていたとの情報もあります。
人道危機に拍車がかかるなか、支援活動も困難を極めていました。

国際赤十字・新月社連盟 アシュリル・ランセス氏
「地震発生から3日以内の救助活動が重要ですが、余震の影響もあり、捜索活動は難航しています。さらに暑季が例年より早く訪れ、すでに40度に達しているため、被災者のためのシェルターの確保が重要です」
■タイ高層ビル倒壊 74人不明
隣国のタイで、建設中に崩れ落ちた高層ビルには今も74人が閉じ込められています。

恋人が行方不明の女性
「祈るような気持ち。どうか生きていますように。もし生きていなくても帰ってきてほしい」

タイメディアは、このビルの施工に中国の国営企業が関わっていたと報じていて、専門家が施工に問題があった可能性を指摘しています。