
スマートフォン1台で完結する手軽さと、ポイント還元が魅力的なQRコード決済は、ここ数年で急速に広がっていますが、今このQRコード決済を悪用した詐欺が急増しています。
■配達業者装うメール 勝手に航空券購入
スーパーや商店街、歯科医院での支払いに、最近では神社のさい銭まで。利用率はおよそ60%、年間の利用総額はおよそ14兆円に上るなど、多くの人が使っているQRコード決済。詐欺の被害に遭った男性はこう語ります。
詐欺に遭った男性
「唐突にメールがきて、荷物を発送できませんでしたっていう内容で(メールが)きた」

すべては配送業者を装って届いた1通のメールから始まりました。
詐欺に遭った男性
「荷物を配達するには住所の変更が必要ですという内容になっていて、変更するにはクレジットカードを登録しないといけないという内容だった」

ちょうどインターネットで買い物をし、荷物が届く予定があった男性。疑うことなくメールに記載されていたQRコードを読み取り、クレジットカードの情報を登録します。しかし、すぐに男性は配送業者からの正規のメールではないと気付き、カード会社に連絡して利用を止めてもらおうとしますが…。

詐欺に遭った男性
「間を置かずに航空券を2件ぐらい決済されてしまっていて、合計で6万円近く請求が入っていて。クレジットカード会社にも『今これ決済されてますけどやりました?』と。不正利用されてしまった」
男性がカード情報を登録してから利用差し止めの連絡を入れるまで、わずか3分ほど。その短時間のうちに詐欺は実行されていました。
詐欺に遭った男性
「QRコードからリンクでウェブサイトに飛ぶんですけど、そのサイトも(配送業者の)ロゴを使ってしっかり作りこまれていた。『確認不足だった』の一言に尽きる。気付きませんでした」
QRコードを悪用したケースは、メール以外でも。愛知県では去年1月、家賃の支払先としてQRコードを記載したニセのチラシを住宅に配布し、現金およそ11万円をだまし取ったとして、男が逮捕されました。
■“無料タピオカ”のはずが…200万円盗まれる
さらに、専門家が最近増えているとして警鐘を鳴らすのが、「QRコードを通じて返金を装う詐欺」です。

日本プルーフポイント サイバーセキュリティ―専門家
増田幸美さん
「(相手から)『返金します』という連絡を受けて『QRコードを読み込んでください』という指示が来るが、そのQRコードを読み込んで言うとおりに操作をしていると、返金の手続きをしているのではなく自分が詐欺師にお金を送ってしまっている」

2月に全世界で確認されたQRコードによる詐欺を含めたフィッシングメールの件数は5億7500万件。それらの送り先の8割が日本で、世界で最も詐欺メールに狙われる国になっています。
海外では店舗にあるQRコードも安心できないといいます。
増田さん
「海外ではすでにレジの横にある決済用のQRコードが、攻撃者による差し替え、詐欺師による差し替えとが起きている」

海外メディアによると、店が支払い用に設置しているQRコードの上に、詐欺師がニセのQRコードを貼り付け、売り上げを丸ごと奪う事件も発生しています。

シンガポールでは「無料でタピオカティーがもらえる」とうたうQRコードを読み取ってアプリをダウンロードしたところ、スマートフォンを乗っ取られ、銀行口座から日本円にして、およそ222万円が盗まれる事態も起きました。
QRコードを悪用した詐欺に巻き込まれないためには、どうすればいいのでしょうか?

増田さん
「お金を支払わなければいけないという時には、そのQRコードがちゃんと店員さんから指示されたQRコードなのか、あるいはそのQRコードの上からシールで貼り付けられていないか。こういったところはしっかりとご確認いただきたい」
(「グッド!モーニング」2025年4月2日放送分より)
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