
業者間で取引されたコメの価格について、3月は前の月を下回り、8カ月ぶりに下落に転じたことが分かりました。スーパーに並ぶコメの店頭価格にも反映されていくのでしょうか?
【画像】政府備蓄米の流通状況 放出分14万トンから小売店や飲食店に渡ったのはわずか461トン
■コメ取引価格 8カ月ぶり下落

江藤拓農林水産大臣
「引き続き、できる限り、町の米屋さんも含めてしっかりとコメが届くように情報を収集し、意見交換をしながら流通業界の方々とも協力してこれから対応してまいりたい」

18日農水省は、JAなどの集荷業者と卸売業者の間で契約された3月のコメ取引価格が、2月より609円値下がりし、60キロ当たり2万5876円になったと発表しました。
コメの価格が下がったのは、8カ月ぶり。備蓄米放出の効果が出てきたとしています。一方で、備蓄米の流通が滞っている現状も明らかになりました。
江藤農林水産大臣
「スムーズだと申し上げるつもりはない」

初回入札による放出分はおよそ14万トン。そのうち、JAなどの集荷業者が先月30日までに引き取ったのは、3%弱の4071トン。そこから卸業者に渡ったのは、2761トン。このうち、スーパーなどの小売店や、飲食店などに渡ったのは、461トンと、備蓄米全体のおよそ0.3%だけです。
その理由について、専門家は次のように話します。

宇都宮大学 農学部 松平尚也助教
「備蓄米の保管が東日本や東北に集中、物流の繁忙期。3月末中旬から末ということで、1年の中でもドライバーが不足する時期だったことが背景に」
今後、コメの価格は値下がりするのでしょうか。

松平尚也助教
「十分に備蓄米が出回れば、5月ごろに、(5キロ)3800円から3900円ぐらいに落ち着く可能性がある」
(「グッド!モーニング」2025年4月19日放送分より)
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