違反自転車「青切符」開始へ…ながらスマホ反則金1万2000円 納付しなければ刑事罰
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 自転車の通行を巡って、来年4月から交通違反に反則を課す「青切符」による取り締まりを行う方針を固めました。スマートフォンのながら運転には、1万2000円の罰金です。

【画像】この10年で約2倍に…携帯電話を操作しながらの自転車事故が急増

■反則金を納付しなければ刑事罰の対象に

警察庁は「青切符」による取り締まりを来年4月1日から行う方針を固めた
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 右手に持ったスマートフォンが気になって目線が下を向いています。「ながらスマホ」の反則金は1万2000円です。

 人混みを縫うように、さっそうと走り去っていきました。「イヤホン走行」は5000円。不安定な2人乗りに、道をふさぐ並走は3000円です。

 24日、番組が帰宅時間帯の東京・練馬区の光が丘駅前を取材すると、危険な運転をする自転車が数多くいました。

 こうした自転車の交通違反に対し、警察庁は24日に反則金の支払いを求める、いわゆる「青切符」による取り締まりを来年4月1日から行う方針を固めました。

 反則金は原付バイクと同じ水準で、携帯電話を使用しながらの「ながら運転」は1万2000円。信号無視や逆走は6000円。傘を差しながらの運転は5000円。また車に追い抜かれる際、道路の左側に寄らなかった場合も5000円です。

 対象となるのは113項目で、反則金を納付しなければ刑事罰の対象になります。

■携帯電話を操作しながらの事故…10年前の約2倍

 街の人は、次のように話します。

20代
「地図を調べている自転車の人が、私が歩いているのを気付かなくてぶつかりそうになった。自転車も事故が最近怖いので、(違反)切符があったら、さらに気を付けようと思うかな」 

40代
「自動車と同じようにルールを守らなければいけないけど、違反をしている人もいるので。それ(反則金)があることによって、事故が減るのはいいことだと思う」

 一方で、こんな人もいました。

60代
「歩道を走っても歩行者から煙たがられる。車道を走っても車から煙たがられちゃう。自転車道を作ってくれればいいなと思う」

自転車事故の急増が背景に
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 厳しい取り締まりの背景には、自転車事故の急増があります。特に携帯電話を操作しながらの事故は増加傾向にあり、10年前と比べ、およそ2倍の112件に増加しています。

警察庁 楠芳伸長官
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警察庁 楠芳伸長官
「自転車も自動車などと同様に車両であり、基本的な交通ルールを遵守(じゅんしゅ)する必要があること。悪質危険な違反行為については、改正法の施行後は反則金の対象となるといった点について国民に丁寧に周知を図り、自転車の安全な運転を促していくことが大変重要」

 違反行為をすべて取り締まるわけではなく、警告に従わない場合や悪質・危険な違反を対象にするといいます。

 警察庁は市民からの声を集めたうえで法令改正を行い、運用を始める方針です。

(「グッド!モーニング」2025年4月25日放送分より)

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