【写真・画像】高市総理に「石破さんと一緒!」「えー!」と大音量ヤジ 安住幹事長「まさかとは思うが、“石破色”を払拭したかったためにこの交付金を作った?」国会で厳しく追及 1枚目
【映像】高市総理に「えー!」と大音量ヤジ→10秒間止まらず(実際の様子)

 8日の衆議院本会議補正予算案についての代表質問で、高市早苗総理に対し、激しいヤジが飛ぶ場面が見られた。

【映像】高市総理に「えー!」と大音量ヤジ→10秒間止まらず(実際の様子)

 立憲民主党の安住淳幹事長は「賃上げ率が高い水準と言っても、実質賃金はマイナスのままであり、中小零細企業に至っては、この物価高の中、賃上げをする余力すら乏しいのが実態だ。私たちは、物価高で苦しむ国民に手厚く温かい支援を急ぐべきだとこれまでも強く主張してきた。12月に入ってから、今日からようやく補正予算の審議が始まったが、はっきり申し上げます。遅すぎます」と語気を強めた。

 これには議場内からも「そうだ!」という賛同する声が響いた。

 さらに安住幹事長は「党内政局に時間を使い、国民の苦しみを放置した自民党の責任は極めて重い」と訴えた。

 これに高市総理は「新内閣が成立するまでに時間を要したことについて、国民の皆様に心よりお詫びを申し上げます。高市内閣の発足以来、国民の皆様が直面する物価高への対策を最優先に、対策の効果を迅速にお届けするために、与野党の皆様と協議を重ね、今般の補正予算案を提出した。その成立に向けて、内閣として丁寧な議論を行うとともに、迅速な執行に向けて準備を進める」と答えた。

 続いて安住幹事長は「補正予算は、原則として本年度中に執行される事業に予算措置するものだ。だが、今回の予算を詳しく見ると、こうした趣旨からかけ離れた項目が散見される。例えば、宇宙戦略基金は3月末時点でも5900億円が未執行で残っていたがここに今回、2000億円をさらに上積みしようとしている。このほか、造船業再生基金、デジタルインフラ整備基金、ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発基金など、調べただけでも41もの基金に総額なんと2.4兆円以上が計上されている」と指摘すると、議場に「えー!」と不満気な声が響いた。

 安住幹事長は「この積み増した基金をこれまで未使用だった基金と合算すると、今年度末で13兆円もの残高が積み上がる見込みとなっている。今、長期金利はじわりじわりと上昇している。仮に足元の10年物国債の長期金利1.9%を当てはめて単純計算した場合、この13兆円の基金を何も使わずただ積んでいるだけで、年2400億円を超える国債の利払い費が必要となる。何もしないで利払い費をこれだけ払い続けていることこそ、究極の予算の無駄遣いではないか?」と追及した。

 高市総理が「今回の令和7年度補正予算では、基金事業に2.5兆円を措置しており、いずれも、基金とすることにより安定的かつ効率的に事業が実施されることで今回の経済対策の実現に資するものであり、かつ補正予算の要件である緊要性が認められたものについて適切に予算措置を行ったものだ」と回答すると大音量のヤジが上がった。

 高市総理は続けて「その上で、基金残高はそれぞれの政策的必要性に基づいて保有されているものであり、残高を裏付けとした事業採択や交付決定等を行う上で必要な資金であると考えているが、ご指摘の観点も含め、基金残高が適正なものとなっているか、不断に検証し、必要な見直しを行っていく」と話したが、安住議員は不満げな表情を浮かべていた。

 次に、安住幹事長は交付金について質問。

「今回、新たに地域未来交付金が創設され、1000億円を計上している。よく見ると、石破前総理が1年前に肝入りで作った、新しい地方経済生活環境創生交付金とほとんど中身は同じだ。名前を変えただけの交付金を新たに創設する必要が果たしてあるのか? まさかとは思うが、単に“石破色”を払拭したかったためにこの交付金を作ったのか?」

 これに高市総理が「地域未来戦略では、世界をリードする成長分野のクラスター、地域発のクラスターを全国各地に形成して、地方から日本を成長軌道に押し上げていく。新たに創設することとした地域未来交付金は、従来の地方創生に資する取り組みのみならず、各自治体による産業クラスター計画や地場産業の成長戦略が真に地方の活力を最大化することにつながるような取り組みを推進するものとして新たに設けるものだ。大胆な投資がさらなる投資を呼び、地域の皆様には、手取りが増える、質の高い教育が受けられるといった、目に見える形で着実な変化を実感していただけるよう、取り組みを進めていく」と回答すると議場に「石破さんと一緒!」と大声のヤジが飛んだ。

ABEMA NEWS)