18兆円補正予算案が審議入り 「規模ありきだ」野党が追及 防衛関連費1兆円積み増し
この記事の写真をみる(6枚)

 1兆円以上の防衛関連費を含んだ総額18兆3000億円となる今年度補正予算案の審議が始まりました。野党からは「規模ありきではないか」と追及する声も上がりました。

【画像】「責任ある積極財政」を掲げる高市総理 前年度を大きく上回る補正予算案の総額は18兆3000億円

防衛関連費1兆円積み増し

高市早苗総理大臣(64)
拡大する

高市早苗総理大臣(64)
「物価高への対策を最優先に、対策の効果を迅速にお届けするために、与野党の皆様と協議を重ね、今般の補正予算案を提出いたしました」

 「責任ある積極財政」を掲げる高市内閣。今年度の補正予算案の総額は、前年度の13兆9400億円を大きく上回る18兆3000億円です。

 野党からは予算規模を問題視する声が相次ぎました。

立憲民主党 安住淳幹事長(63)
拡大する

立憲民主党 安住淳幹事長(63)
「物価高への対応は必要だとしても、なぜこれだけの規模に膨らませる必要があったのか、極めて疑問です。これは中身よりも規模ありきで、予算案の編成を指示したということでしょうか。総理の見解を伺います」

高市総理
「戦略的な財政出動として真に必要な施策を積み上げた結果であり、規模ありきでの編成を指示したものではございません」

 1.1兆円を積み増した防衛費についても質問がありました。

れいわ新選組 山川仁衆院議員(51)
拡大する

れいわ新選組 山川仁衆院議員(51)
「過去最大の規模となる防衛費を補正予算で積み増すことは、緊急性という観点に反するだけでなく、かえって周辺国の緊張を高め、日本を一層『安全保障のジレンマ』に引き込むだけではないでしょうか」

高市総理
「国家安全保障戦略等のもとでの取り組みは、あくまで国民の皆様の命と平和な暮らしを守り抜くために必要なものであり、『地域の緊張を高める』とのご指摘は当たりません。そのうえで安全保障のジレンマを防ぐため、諸外国に対して我が国の安全保障政策の具体的な考え方を明確にし、透明性を確保しながら進めてまいります」

「税取らず残して」野党追及

政府が配布を推奨する「おこめ券」
拡大する

 政府が物価高対策として計上したのが、2兆円の重点支援地方交付金。その使い道は各自治体に任されています。

 政府は交付金を財源としたおこめ券の配布を推奨していますが、消極的な自治体が少なくありません。

国民民主党 伊藤孝恵参院議員(50)
拡大する

国民民主党 伊藤孝恵参院議員(50)
「税金をとって配ると、どうしても無駄なコストが生じます。総理、おこめ券に変えるより、取らずに残すが合理的だと思われませんか」

高市総理
「国としても推奨事業メニューの内容や交付限度額の目安についてお伝えし、加えて関係省庁から優良な活用事例等の情報提供を行うなど地方公共団体に対し、迅速かつ効果的な活用が図られるよう丁寧にサポートしているところです」

 与党は17日の会期末までに補正予算案の成立を目指していますが、参議院では過半数に届いていないため、野党の協力が必要となります。

(「グッド!モーニング」2025年12月9日放送分より)

この記事の画像一覧
外部リンク
この記事の写真をみる(6枚)