来年6月に開催される北中米ワールドカップの対戦相手がついに決まりました。日本はグループF。オランダ、チュニジア、そしてヨーロッパプレーオフを戦うウクライナ、スウェーデン、ポーランド、アルバニアの勝者と戦います。強豪ぞろいのグループに入ったという印象ですが、この対戦国はどのようなチームなのか、内田篤人さんが解説します。
グループ最大の敵はオランダ
7日、アメリカで行われた抽選会。トランプ大統領を始め、ワールドカップが行われる北中米3カ国の首脳が参加しました。さらに、ヤンキースのジャッジ選手(33)などアメリカスポーツのスターたちも登場しました。
日本を引いたのはNBAのレジェンド、シャキール・オニールさん(53)。抽選の結果、日本はグループFに入りました。
日本代表 森保一監督
「厳しいグループに入ったなという率直な印象です。目標はワールドカップ優勝ということで、対戦相手を分析して、相手を上回って一試合一試合勝っていけるようにしていきたい」
まずは、FIFAランク7位・オランダ。ワールドカップ準優勝3回の強豪です。ヨーロッパ予選はなんと無敗で勝ち抜きました。過去に内田さんも対戦したことがあります。
「日本はオランダに一度も勝ったことがないんです。今のオランダにもタレントがそろっていて、世界トップクラスのチームです。世界ナンバー1ディフェンダーの呼び声が高いファンダイク選手(34)。プレミアリーグの年間最優秀選手に選ばれ、代表でもクラブでもキャプテンを務めているディフェンスリーダーです。さらに、うまさと得点力を兼ね備えたガクポ選手(26)。現代サッカーのサイドアタッカーに必要なスピード、パス、決定力もあるんですが、さらに高さが日本にとっての脅威になるかなと」
そんなオランダですが、クーマン監督は日本を警戒しているようです。
「日本はうまいサッカーをしますし、技術的にも身体能力的にも高い水準にあります」
オランダ人記者もこうみています。
「オランダは日本との対戦を喜んでいないと思います。日本は強いチームですから」
「(Q.スコアの予想は?)分かりません。1対1の引き分けでしょうか」
アフリカ予選無敗のチュニジア
続いてはFIFAランキング40位・チュニジア。アフリカ予選ではチュニジアも無敗、さらに無失点でした。
日本は2002年の日韓ワールドカップで勝利するなど、通算成績は5勝1敗と勝ち越しています。しかし、前回のカタール大会前に対戦した際には0対3で敗れています。
「堅守速攻が特徴のチームでスピードだったり、ダイナミックなプレーはいきるかもしれません。カタール大会ではフランスに勝利するなど、なかなか強い相手です」
森保監督
「チュニジアも非常に力のあるチーム。『固い守備をどうやって崩していくか』しっかり準備しなければいけない」
強豪そろう欧州プレーオフ枠
そして最後のヨーロッパプレーオフ枠は、ウクライナ(FIFAランク28位)、スウェーデン(FIFAランク43位)、ポーランド(FIFAランク31位)、アルバニア(FIFAランク63位)です。
「レベルの高いヨーロッパ予選なので、どこが勝ち上がってきても強いんですが、やっぱりFIFAランキングをこうやって見ても近いので、分かりません。すごく楽しみです」
プレーオフは3月に行われ、勝者がワールドカップへ出場します。そして、抽選会には吉田麻也選手(37)がゲストで招待され、特別に話を聞きました。
「オランダと同じグループになりましたけど、それ以外も良いチームが入ってきてヨーロッパのプレーオフはポット3、4より良いチームが入る可能性もあるので、タフなグループに入ったなとも思いますけど、逆に気が引き締まっていいんじゃないかと思います。真ん中のエリアで戦うことになるので、そこら辺もコンディショニングを調整していかなきゃいけないと思う。その辺は内田さんが番組でしっかりと説明してくれたらなと思いますので、内田さんまた東京でご飯に連れて行ってください」
日程・気温・移動・試合会場は
日本のグループステージ3試合の日程と場所を確認していきます。
まず初戦のオランダ戦はアメリカのダラスで行われます。そして第2戦のチュニジア戦は移動してメキシコのモンテレイで行われます。第3戦は再びダラスに戻り、欧州プレーオフの勝者と戦います。
移動の負担が少ないのは、日本にとってはグッドニュースでしょうか?
「ダラスとモンテレイは飛行機で1時間45分程度なので、移動や時差の問題がないのは大きいかなと思います。試合の間隔はカタールワールドカップの時は中3日で試合だったんですが、第1戦から第2戦が中5日。第2戦から第3戦が中4日なんです。次の試合までの流れが作りやすいです。試合が終わった後にリカバリーして対戦相手に対して守備をして攻撃して、セットプレーしてという流れが作りやすいので。気になるのが気温かなと」
それぞれの都市のこの時期の平均最高気温はモンテレイが35.4℃、ダラスが33.6℃で暑いと感じます。ただ、ダラスの試合会場のダラススタジアムは開閉式の屋根が付いていて、空調設備も整っています。
そして、第2戦のモンテレイの試合時間ですが、午後10時となっています。今年6月20日午後10時の気温を見ると26.6℃ということなので、暑さ問題はクリアなのかなと思います。
「暑さというのは気にならないかもしれませんが、午後10時キックオフというのが選手としては少し気になるかなと。昼間の時間帯の使い方が大事なので、休みすぎると夜動かない。夜10時で試合が終わって、ワールドカップなので、インタビューを受けるのが長くなる。そこから移動します、ご飯を食べます、お風呂に入りますとなると、寝るのが大体朝なので。中4日なんですが、実質中3日になるのかな。そういう戦いも必要です」
(「報道ステーション」2025年12月8日放送分より)
