10日の衆議院予算委員会で、カキ大量死対応にあたった鈴木憲和農林水産大臣を高市総理がねぎらう場面があった。日本維新の会の池畑浩太朗議員に言われて応じたもの。
【映像】高市総理が鈴木農水大臣をねぎらった瞬間(実際の様子)
池畑議員は、広島など瀬戸内海で養殖カキが大量死している問題を取り上げ、「養殖事業者や関連事業者に対する支援策」を求めた。
高市総理は「国と県が一体となって早急な被害状況の把握を行いながら、原因の究明に取り組んでおります」としたうえで、「今後の被害への対応ですけれども、カキ養殖業者や関連事業者の皆様の経営継続が図られるように、事業者の資金繰り支援、国税の支払い猶予などについて、与党のご意見も踏まえながら農林水産大臣が中心になって対応策の取りまとめを進めているところです。それから令和7年度補正予算、今ご審議をいただいてますが、来期以降の生産に必要な資機材の支援のほか、海洋環境の変化に対応した持続的なカキ養殖の実現に向けて、漁場環境の整備に向けた新たな種や養殖方法の開発なども盛り込んでおります」と答えた。
池畑議員はさらに「養殖事業者は外国人技能実習生を多く受け入れております。カキの養殖事業者は今期の売り上げが立たない。この実習生たちもですね、異種業への転籍も急務だと」と述べたうえで、「われわれ日本維新の会においても、私が会長を務めさせていただきます農林水産調査会で緊急対策に係る要望書を取りまとめました。広島の空本代議士とともに12月の2日に、ちょうどカキの現場から帰られました鈴木大臣がですね、おられました。直接お会いをさせていただきまして、いろいろと議論をさせていただきました。現場から戻られました大臣だったので、具体的な支援、そしてどういうふうなことが必要かということは、かなり早い段階でしたがお聞かせいただきました。現場に行かれたからこそ分かる話し合いになりました」と話した。
続けて「ぜひですね高市総理、連立を組んだからというわけではなくて、本当に鈴木大臣は前日から前乗りをして現場の視察や考え方を示し、努力をされてまいりました。後ほどでいいので『よくやってるね』というふうに僣越でありますが、ねぎらいのことばをかけていただければ幸いだというふうに思います」と要望。そして「外国人実習技能生への人件費や転籍等を含めた総合的な対策パッケージを政府としてどのように示されるか。総理の見解をお伺いさせていただきたい」と質問した。
答弁に立った高市総理が、後ろに座っている鈴木大臣のほうを振り返りながら「よくやってるね」とねぎらいの言葉をかけると、鈴木大臣も思わず笑顔に。議場には笑いがこぼれた。
高市総理は「農林水産大臣でございますが、今おっしゃっていただいた外国人技能実習生も含めてですね、雇用の維持につきましても、今よくやっている農林水産大臣が中心になって、出入国在留管理庁や厚生労働省などとともに対応策の取りまとめを行っています」と答えた。
前日の予算委員会では「農水大臣が大好きなおこめ券」と、鈴木農水大臣をいじりながらの答弁をした高市総理だったが、この日は「よくやっている農林水産大臣」とねぎらいを交えての答弁となった。(『ABEMA NEWS』より)
この記事の画像一覧
