
「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物の「エトミデート」を密輸したとして、59歳の男が警視庁に逮捕されました。全国的に広がりを見せる摘発に捜査関係者は「事態は180度変わった」と危機感をあらわにしています。
2000万円分 過去最多の押収量
4本のビンに入った黄色い液体。ラベルには「バナナオイル」と記されていますが、実際には危険な薬物が入っていました。
中身は指定薬物「エトミデート」。「ゾンビたばこ」とも呼ばれています。
過剰に摂取すると身体はけいれんを起こし、意識を失うこともあるため今年5月、「指定薬物」となり販売や所持などが禁止されました。
警視庁は10日、タイからこの「エトミデート」2.1キログラム、2000万円相当を密輸したとして間中謙二容疑者(59)を逮捕しました。これまでで最も多い押収量です。
捜査関係者
「当初は局所的な広がりかと思ったが、180度変わった」
「ゾンビたばこ」は当初、沖縄県で広がりをみせていると言われてきましたが、大分県や三重県でも摘発者が出ていて、先月には都内でも初の所持目的での逮捕者が出ています。
「駐車場で売買」渋谷の若者
確実に広がっている「ゾンビたばこ」。東京・渋谷で話を聞いた20代の2人もこう話します。
「友達も声かけられて売られたことある」
「駐車場みたいな所で売っているという情報は聞いたことある。(SNS)調べたら出てくる」
10人の逮捕者を出している沖縄県。薬物依存からの回復を支援している団体では、去年は「エトミデート」に関する相談はなかったといいますが…。
沖縄ダルク 佐藤和哉代表理事
「相談が増えています。今年の4月くらいから連続して相談が入りました。家族から『何か吸引していて意識がはっきりしない』『いつもと様子が違う』みたいな」
「ゾンビたばこ」はおよそ2万5000円ほど(グラム数不明)で覚醒剤より1万円以上高いといいます。それにもかかわらず増えているのはなぜでしょうか。
「(相談者が)また次やりたくなるという言葉を言っていた。常習性が強いということではないかなと思います」
(「グッド!モーニング」2025年12月11日放送分より)
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