「鉄塔倒壊の恐れ」柱が“破断”も…周辺世帯に避難指示 震度6強の青森・八戸市
この記事の写真をみる(8枚)

8日に最大震度6強を観測した青森県八戸市で、住宅地に建つ鉄塔が損傷し、一部がズレるなど新たな被害が明らかになりました。市は「倒壊の恐れがある」として避難指示を発表。近隣住民に不安が広がっています。

【画像】「鉄塔倒壊の恐れ」柱が“破断”も…周辺世帯に避難指示 震度6強の青森・八戸市

高さ100メートル 後発地震注意の中…

高さ約100メートルの鉄塔
拡大する

土台のビルも合わせると、その高さは約100メートル。八戸市内の住宅地にひときわ高くそびえ立ちます。

近隣住民
「怖い。10日の夜も震度4とか」

割れ目のズレ
拡大する

10日の点検の際に撮影されたドローンの映像を見ると、白い柱は真っ二つに裂け、割れ目にはわずかにズレも見えます。さらに、鉄骨の接続部分4カ所に穴が開いていて、ボルトが抜けています。鉄骨を固定するボルト1000本のうち、19本が抜け落ちました。

携帯の通信アンテナの機能をもつNTT東日本の鉄塔。損傷の原因となったのは8日夜に発生した震度6強の地震です。NTT東日本は11日午後、緊急会見を開きました。

ボルトが抜けた接続部分
拡大する

NTT東日本 石田信吾取締役
「『北海道・三陸沖後発地震注意情報』が発出されていることを踏まえて、皆さまの安全確保を最優先に今回の対応を取らせていただいた。これだけ見るとボルトが外れていて強度が大丈夫なのかと思われると思いますが、現時点で直ちに倒壊する恐れがあるとはみていない」

NTT東日本 宅間由美子執行役員
拡大する

NTT東日本 宅間由美子執行役員
(Q.八戸市の避難指示の中に「倒壊の恐れがある」とあるが)
「倒壊の可能性は低いと考えていますけども、絶対に倒壊しないとは言い切れない状況なので、表現としては間違っていない」

避難指示も「復旧に3週間以上」

周辺の48世帯に避難指示
拡大する

八戸市は「倒壊する恐れがある」として、周辺の48世帯に避難指示を出し、11日午後6時時点で19世帯39人が避難しています。

避難している住民
「余震もあるし、落ち着くまでここにいたいなと」

さらに、避難区域内の病院は。

病院は休診
拡大する

住民
(Q.病院は休診。避難指示も)
「あらーそうなの。どうしよう。今日、採血する約束だったから。どうしよう」

今のところ通信機能に異常はないといいますが“まちのライフライン”となっている鉄塔が倒壊の危険を伴う事態に。住民の不安はいつ解消されるのでしょうか。

NTT東日本 石田信吾取締役
拡大する

NTT東日本 石田信吾取締役
「順調にいっても、申し訳ございません、約3週間はかかってしまうと思っていまして。今後の天候の様子、余震の様子によっては、もう少し長期化してしまう可能性もございます」

この記事の画像一覧
外部リンク
この記事の写真をみる(8枚)