高市総裁
【映像】高市総理「私自身も困った」発言(実際の様子)
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 12日の参議院予算委員会で、片山さつき財務大臣が12月1日に開いた約800人参加の政治資金パーティーが、大臣規範に抵触するかどうかが議論となった。大臣規範では政治資金パーティーについて「国民の疑惑を招きかねないような大規模なものの開催は自粛する」と規定されていて、具体的な人数や金額についての規定はない。

【映像】高市総理「私自身も困った」発言(実際の様子)

 立憲民主党の柴慎一議員は「大臣になったら政治資金パーティーを自粛するという大臣規範に照らして、今後は、財務大臣在任中は大規模パーティーは開催しないということでよろしいでしょうか」と質問。

 片山財務大臣は「私は閣僚、今度が初めてじゃないものですから、規範も読んだ上で、人数は1000人に達しておりませんし、セミナーという形でございますし酒食も全くございませんので、みずからの判断で疑惑を招くことはないというふうに判断したわけです」と答え、大臣規範に抵触しないと主張。「いずれにしても年に1回しかこれは定期的に開催していないので、あと1年は同じ規模のものはない」と述べた。

 これに対し柴議員は「1000人を超えていないので大規模ではない、という感覚にはちょっとびっくりするんですよね」と述べ、木原官房長官に「片山大臣の政治資金パーティーは大臣規範に抵触するのかどうか内閣としての認識をお示しいただけますか」と質問した。

 木原官房長官は「大臣等規範ですが、公職にあるものとしての清廉さを保持し、政治と行政の国民の信頼を確保する観点からみずから律すべき規範として定められたものでございます」と説明、「国民の疑惑を招きかねないような大規模なものに当たるか否かにつきましては、大臣等規範の趣旨を踏まえて各国務大臣等が適切に判断すべきものと考えております」と答えた。

 柴議員は、「政治資金規正法における大規模パーティーっていうのは1回の開催で1000万円を超える収入がある“特定パーティー”と法律で決まっているんです」とし、「大臣規範というのは大臣みずからが律すべき規範ということであれば、規範の趣旨を踏まえ法令よりも厳しい基準でみずからを律するというのが当然だと。みずからを律することができないのであればそれは大臣の資格がないと言えるんじゃないでしょうか」と指摘し、「総理の認識をお聞かせいただけますか」と高市早苗総理に詰め寄った。

 これに対し高市総理は、「私自身も閣僚やっていて一番困ったのはですね、金額なのか人数なのか、大臣規範には書かれてないということでした。特に閣僚やってた期間が長い間は、怖かったのでパーティーの企画もできず、2年3年と開かずにいると、もうだんだん秘書たちも面倒くさくなって、準備も面倒くさいし、それだったらコツコツ個人の方に頭を下げて集めようかとなる」と経験談を語ったうえで、「ただ政治資金パーティーっていうのは法的にも合法なものですから、大臣たちが安心して、しかし国民の疑念を招かない信頼を損ねないような規模で開ける、それは一体どういうものなのか、“特定パーティー”じゃなきゃいいのかどうかということをちょっと議論してみようと、ついこの間官房長官と話をしていました。自分自身がすごくそれが困っていたことでしたのでね。議論をしていました。ちょっと時間をください。今結論は申し上げられないですが」と答え、大臣規範を見直す可能性を示した。

 柴議員は「高市内閣ではぜひ厳しく大臣規範を順守していくんだと徹底するということをぜひ進めていただきたいというふうに思います」と述べて次の質問に移った。(『ABEMA NEWS』より)

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