
日中関係が急速に冷え込むなか、中国では日本の回転ずし店が続々オープンし、14時間待ちになるほどの熱気に包まれています。何が起きているのか、現地を取材しました。
【画像】冷え込む日中関係…でも上海で回転ずし人気「美食に国境はない」
上海で回転ずし続々開店
スマホを片手に人々が夢中で見入っているのは、マグロの解体ショー。90キロオーバーの大きなマグロを職人が手際よくさばいていきます。
店員
「大トロ。この部位にあるのが大トロです。店内でお召し上がりいただけますよ」
ここは中国の上海。日本の回転ずしチェーン「がってん寿司」が定期的に行っているマグロの解体ショーは人気のイベントです。
上海合点寿司 川上翔吾総経理
「生まれて初めてマグロを見たという方もいらっしゃるので、すごく興味を持ってもらえているかなと思っている」
大盛況に満足の様子の現地責任者の川上さん。冷え込む一方の日中関係。しかし、中国人の客は気にする様子はありません。
待ち時間が14時間の店舗も
中国人客
「実際、私たち一般人にとっては影響ないです。だから、食べたい時は食べて飲みたい時は飲めば良いのです」
中国人客
「日中関係と、おいしい食べ物は関係ないと思いますよ。『美食に国境はない』ですよね」
政治的対立をよそに、人気が高まる日本の回転ずし。今月、上海に初めて出店した「スシロー」も、同時に2店舗をオープンして大盛況に。初日の待ち時間は14時間に及びました。
手ごろな価格でおいしい海鮮を味わえる回転ずしは、注目を浴びる分、競争も激しさを増しています。
「がってん寿司」は、他店より早い2008年に上海へ進出。18年かけて上海を中心に9店舗にまで増やしてきました。
掛け声やお品書きに日本語を取り入れ日本の雰囲気を演出しながら、目の前で握った寿司を提供するスタイルで支持を得てきました。
客
「とてもおいしかったです。がってん寿司はとても気に入っています」
客
「だいたい2週間に1回くらい来ています」
政治の緊張 影響わずか
過去、日中関係は今以上に激しい摩擦が起き、大規模な「反日デモ」に発展したこともありました。しかし、今回は様子が違うようです。
川上総経理
「今のところほとんど影響はない状況です」
「がってん寿司」は24日に10店舗目となる店を上海中心部にオープンする予定。今後も中国市場で攻勢をかけていくといいます。
川上総経理
「政治とかいろんなことが定期的に発生してしまうのですけれども、中国の市場はまだまだチャンスがありますし、寿司の品質を高めるだけではなく、すべてにおいて、日々成長をレベルアップしていくことで中国でこれからも戦っていきたいと思っている」
(「グッド!モーニング」2025年12月21日放送分より)
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