
西東京市で19日、母親と子ども3人の合わせて4人が亡くなる事件が起きました。無理心中と見られていますが、今度は、この事件の現場から約6キロの東京練馬区のマンションで22日、20代の男性の遺体が見つかりました。2つの事件には関連があるとみられています。
【画像】母親名義の部屋に男性遺体…西東京市・母子4人死亡事件と関連は
目張りされたクローゼットの中に
東京都練馬区にあるマンションで22日7時過ぎ、寝室のクローゼットから遺体が見つかりました。遺体が入っていたクローゼットは外から目張りされていました。そして、部屋も鍵がかかっていたことから、警視庁は殺人事件として捜査しています。

亡くなっていたのは、建設関係の会社員・中窪新太郎さん(当時27)。腹などを10カ所以上、刺されていました。凶器かどうかは分かっていませんが、リビングのソファの上には牛刀のような刃物があったといいます。
母子4人死亡事件の捜査中

現場となったマンションは、練馬区の幹線道路沿いにありました。重要なのは、6キロほど離れた西東京市の事件を捜査する過程で今回の件が明らかになったこと。4日前、西東京市に暮らしていた親子4人が亡くなりました。ただ、4人が発見されるまでに不可解な出来事も起きています。
夕方、夫が帰宅していると、妻から立て続けにLINEがありました。「練馬で待ち合わせ」「どこにいるの?」「早く来て」といった内容だったといいます。夫は「もう家の前」と返信して自宅のドアを開けようとしましたが、内側からチェーンがかけられていました。妻が外出していると思った夫は異変を感じて、こう通報しました。

夫(40代)の通報
「誰もいないはずの自宅の玄関にチェーン錠がかかっている。中に誰かいるのではないか。中から物音がする」
駆け付けた警察官がチェーンを外して室内に入ると、2階のベッドに9歳と11歳の息子2人が倒れていました。死因は、結束バンドで首を絞められたことによる窒息死とみられます。16歳の長男と母親は隣の部屋で倒れていました。2人とも首などに複数の傷があり、失血死とみられています。この部屋からは血の付いた包丁と斧が見つかっていました。外部から侵入した形跡がなかったことから、警視庁は無理心中とみています。遺書のようなものは見つかっていません。

近隣住民
「びっくり」
(Q.トラブルは)
「付き合いがなかった。トラブルも全然分からない」
27歳会社員は母親の知人

この件を調べていた警視庁は、車の中から母親を名義人とするマンションの契約書を見つけます。母親が借りていたのは、中窪さんの遺体が見つかった練馬区のマンションの一室でした。捜査関係者によると、契約は今年の3月下旬から。中窪さんはこのマンションで暮らしていたとみられています。中窪さんと西東京市で死亡した母親は、数年前からの知人だったようです。
中窪さんの遺体は死後数日が経過しているとみられ、西東京市で4人が亡くなる前に死亡していた可能性があるということです。
