高級おせち激安6割引き ふるさと納税ポイント付与廃止、利用者激減で食材あまる
この記事の写真をみる(6枚)

 今年10月にふるさと納税のポイントが廃止されました。その後寄付が減少し、返礼品向けに作られたおせちが行き場を失ったことで、格安で販売され注目されています。

【画像】イセエビやビーフなど62品の豪華おせちが8980円

2万5000円が8980円に

63%オフの8980円で販売される豪華おせち
拡大する

 イセエビにローストビーフなど62品目が入った豪華なおせち。通常はおよそ2万5000円ですが、最も予約が入るはずのこの時期に63%オフの8980円で販売されています。

 こちらのおせちはロブスター1尾に「あわびの旨煮」も入った豪華さにもかかわらず、値段は5980円。安さの謎を解くカギは埼玉県にありました。

株式会社クラダシ 総合通販部
商品仕入れ担当 宮本侑生さん

「通常で販売できなくなってしまった商品になっていまして」

「ロスおせち」と名付けてお得な値段で販売
拡大する

 お得な高級おせちは、店で余ってしまったおせちだったのです。フードロス削減を目指すショッピングサイト運営会社が買い取り、「ロスおせち」と名付けてお得な値段で販売しています。

 一体なぜ、こんなに余ってしまっているのでしょうか?

おせちの販売メーカー
「昨年に比べると『返礼品おせち』の受注が激減し、販売に苦戦しておりました」

行き場失い激安販売

大量のロス発生
拡大する

 今年はふるさと納税でのポイント付与が10月から禁止され、9月に「駆け込み寄付」が集中しました。

 その影響で、例年なら申し込みのピークとなる11月以降の寄付が大きく減少。こちらのメーカーでは、去年に比べおせちの受注が8割も減少し、多くが行き場を失うことになりました。

おせち製造スケジュール
拡大する

 ロスが増える背景には、おせち特有の事情もあります。

 たくさんの具材が必要なおせちは、食材の調達や製造に時間がかかるため、4月ごろにどれほどの数量を売るか計画を立てて動き始めるため、もともとロスが出やすい商品です。

 今年は残暑が長引き、予約の出足が鈍かったといいます。物価高でおせちの購入を渋る人が増えたことも相まって、大量のロスが発生しています。

宮本さん 
「今年は12月の上旬の時点から、各社さんから買い取りのお問い合わせをいただいていて、上旬の時点で大体8000件くらいの買い取りの依頼をいただいている形です」

前年比1000件以上増加の見込み
拡大する

 今年の販売件数は去年に比べて1000件以上増加する見込みです。

「こだわりを持って作った商品を少しでもお客さんに届けることが、やっぱり一番の私たちが提供できる部分でもありますし、メーカーさんもそれを納得いただいたうえで、商品を出していただいている形になります」

 おせちの購入期限は29日ごろまでの予定ですが、25日午前9時までのものもあるということです。

(「グッド!モーニング」2025年12月25日放送分より)

この記事の画像一覧
外部リンク
この記事の写真をみる(6枚)