今年はサッカーのワールドカップイヤーということで、今週と来週に内田篤人さんと共にワールドカップを戦った2人との対談をお伝えします。14日はセレッソ大阪の香川真司選手(36)です。

香川選手の年齢は内田さんの1つ下で、とても共通点が多いんです。プロに入ったのが同じ年の2006年で、日本代表の初選出も同じ年。さらには、海外移籍のタイミングも同じなんです。日本代表では、2014年ブラジルワールドカップで共に戦いました。

ただ、香川選手はまだ現役で戦い続けていて21年目。そんな香川選手に今回は3つのテーマで話を聞きました。

(1)現役を続ける理由、(2)日本サッカーへの提言、(3)日本代表・W杯についてです。

まずは現役を続ける理由について聞きました。

「優勝を成し遂げたい」

今年プロ21年目を迎えた香川選手。かつてドルトムントでブンデスリーガ連覇を果たし、マンチェスター・ユナイテッドではプレミアリーグ優勝に貢献。合計6カ国をわたり歩き、3年前に古巣セレッソ大阪に復帰しました。

「(Q.『辞めようかな』『そろそろ無理かな』と思ったことはある?)身体で無理かなと思うことはない。気持ちのところで、いつきてもおかしくない。日本に帰ってきて、どこまでチームの順位を上げられるか。使命感を持って、やっていたつもりではある。結局、3年間でなかなかチームを引き上げることはできていないというのが、結果としてある。優勝を成し遂げたい。残せるものは残していきたい」

「伸びしろ含め変化必要」

続いては、日本サッカー界への提言を聞きました。

「Jリーグはもっと競争力のあるチームを作れる。年間0試合でシーズンを終える選手が出てはいけない。選手がもっと試合に絡める環境作りをしなきゃいけない」

昨シーズン、J1リーグで戦った全クラブのうち試合に出場していないのは147選手。各クラブ、選手数が多いことが弊害になっていると指摘します。(※2種登録・特別指定選手を含む)

「Jリーグは1クラブ約30~35人いる。結局、そんなにいても試合に出られない。レアル・マドリードもドルトムントもマンチェスター・ユナイテッドもマンチェスター・シティも(フィールドプレイヤーは)18~20人で年間60試合、プラス代表戦も。ヨーロッパのほうがシビア。優勝に貢献した選手だとプライドを持っていても関係ない。あしたからはセカンドチームでやってくれ。君にここの居場所はない」

クラブの選手数を制限することで、試合に出られない選手は移籍。結果、リーグの競争力向上につながると、香川選手は考えます。

「選手数を制限しないと若手も育ってこない。本気であしたの試合に出るために、やれなくなってくる。本気で日本サッカー界を良くするには、そういうところも見てやっていかないと。日本サッカー界の伸びしろ含めてすごく変化が必要」

「初戦が何より大事」

最後のテーマは日本代表、そしてワールドカップです。

「(Q.今年はワールドカップイヤー。どんなイメージ?)僕の経験では初戦が何より大事。2014年は忘れられない、あの夜は」

2014年のブラジル大会。ビッグクラブで活躍していた本田圭佑選手、香川選手、そして内田選手(当時)らを擁し、臨んだ日本。初戦のコートジボワール戦は、本田選手のゴールでいいスタートを切ったかのように思われました。しかし…。

「前半1ー0で勝っていたけど、ハーフタイムはみんなすごく落ちていた。『俺たちのサッカーができていない』。でも、1ー0で勝ってたから全然OK。“俺たちが築き上げてきたものができていない”というプレッシャーがあった。自分たちのサッカーをしたかったという思いが強かった。すごく鮮明に覚えている」

勝つことよりも自分たちの理想を追い求めた結果、まさかの逆転負け。その後、1勝も挙げられず大会を終えました。

「(Q.何で初戦がそこまで大事?)誰もが期待して、自分たちも相当な期待をして、ああいう負けた方をした。2戦目のギリシャ戦前にみんなでシュラスコ店で食べて、なんとか自分たちの気持ちをプラスにしよう、『引きずってない』って気持ちを作ろうとしたが、最終的に初戦の敗戦は短期決戦の中で心身ともに響いてしまった。良いスタートを切ることは短期決戦で非常に大きい」

初戦負けなかった大会は、これまですべて決勝トーナメントに進出してきた日本。前回大会の初戦は、ドイツに逆転勝利。勢いそのままスペインも倒し、ベスト8まであと一歩と迫りました。

今大会は初戦からFIFAランク7位のオランダとの大一番です。

「(Q.日本は決勝トーナメントにいけますか?)それはもういけるでしょ、全く心配しない。初戦、良い形でスタートを切れれば、カタールワールドカップのように自信を持って入れる。今の日本代表は」

そして話題は、同世代の長友佑都選手(39)について及びました。

「4回ワールドカップ行っていて、次が5回目。僕は5回目も行くと思う。もう想像がつかない、フィールドプレイヤーとして。コツコツ積み上げてきたものが最終的に大きな自信となって、常にポジティブな長友佑都を生み出している」
「(Q.パワーもらえるよね、長友さんって)日本代表の選手もつられて、良い方向にいっているだろうし。一緒にいたら不可能が可能に見えてくる」

 内田さんは、長友選手に対しては「パワースポットみたいなイメージ」があるそうです。

「刺激を通り越し尊敬」

内田さん
「香川選手がドイツのドルトムントに移籍した当初の活躍は本当にインパクトがすごく、当時は僕もドイツにいましたが、刺激を通り越して尊敬でした。彼のような選手がJリーグに戻ってきて、プレーをしてくれることの重要性を示してくれているなと思います。チームの勝利に飢えている香川選手の今シーズンはずば抜けたパフォーマンスを期待したいと思います」

(2026年1月14日放送分より)

外部リンク