
今回の衆議院選挙の焦点の一つが、対立から一転して新党を結党した公明党と立憲民主党の協力体制です。激戦区として知られる東京1区、27日の選挙戦初戦の動きです。
公明とタッグ組む重鎮
中道改革連合 海江田万里候補(76)
「物価が上がって給料が追い付いていない。何とかしてくれ、そういう声が上がっている時に、この時期をよりによって選んだ高市さんのその一言をもって分かるじゃないですか、国民のほうを向いていない。国民の生活に寄り添っていない」
選挙戦初日、東京・高田馬場駅前で決起集会を行ったのは、中道改革連合から出馬する海江田候補。10回目の当選を目指します。
民主党の代表や衆議院の副議長を歴任した政界の重鎮が、新たに結党された中道改革連合から出馬する理由は…。
中道改革連合 海江田候補
「今、世の中が危ない方向に行こうとしているから、ここでみんなで集まってね、ストップかけなきゃだめだという強い危機感があるからね。立憲民主の仲間もそういう思いがあるから、みんなが参加したんだと思う」
今回の選挙戦の焦点は、これまで敵同士だった立憲民主党と公明党がどこまで協力できるのか。初日の演説会では…。
司会
「今回は中道からの出馬ということで、公明党の古城将夫前都議会議員の応援演説からスタートしていただきたいと…」
演説会の最初にマイクを握ったのは、公明党の前都議。海江田候補と並んで、演説を行いました。
公明党 前東京都議会議員
古城将夫氏
「今回の衆院議員選挙、公明党といたしまして中道改革連合を全面的に応援する、そしてここ東京1区では中道に参画された海江田万里、海江田万里さんを全面的に応援をさせていただきます」
「中道の旗のもとに集った方々を応援していく。同じ党の仲間として応援していただきたいと、公明党の支持者の皆様にお願いをしたい」
公明党の前都議が、中道への全面的な支援を呼びかける中、公明党支持者は…。
公明党支持者(70代)
「選挙区は海江田さん。比例区は中道。これにかける以外はないな」
一方で、こんな声も聞こえてきます。
公明党支持者(60代)
「比例は中道、選挙区は決めていない。期間があまりにも短いから、迷っている人もいる」
海江田候補に、公明票の行方について聞いてみました。
中道改革連合 海江田候補
「これは分かりません。だけど気持ちを一つにして、そして一緒に活動をね。今始めたばかり、これからです」
自民に広がる期待と不安
自民党 山田美樹候補(51)
「この大切な大切な日本の中枢を野党に議席を渡すわけにはいかない、絶対に奪還しなければいけない」
出陣式で涙ながらに決意を語ったのは、5回目の当選を目指す自民党の山田美樹候補です。
2012年の衆院選では、新人だった山田候補が海江田候補を小選挙区で破り初当選しました。
公明党 竹谷とし子参議院議員(2021年衆院選)
「公明党推薦の山田美樹、山田美樹。山田美樹さん」
応援演説には、新党結成を受けて公明党の代表になった竹谷さんが駆け付けるなど、これまで長年協力関係を築いてきました。
自民党 山田候補(当時49)(2024年衆院選)
「これまで経験をしたことのないぐらい厳しい戦いでございました」
前回の衆院選では、“裏金不記載問題”の影響で比例代表での重複立候補が認められず、およそ2000票の僅差で議員の職を失いました。
“逆風の選挙”からおよそ1年3カ月、公明党と連立を解消して挑む選挙戦に“不安”と“期待”が入り混じります。
自民党 山田候補
「公明党のご支援の方々が実際どういう投票行動をなさるか、全部反対側になってしまうと、それはとても私としてはつらいので、なかなか本当に心配な所。今まで一緒に(協力)させていただいていた連立で、ご一緒させて頂いたご縁というのはあると思っています」
陣営内では、中道改革連合が一枚岩ではなく、公明党が“全面的な支援はできないのではないか”と期待する見方もあります。
千代田区議会 自由民主党
小林たかや幹事長
「はっきり指示が出てないみたいで。僕ら区議会はまだ公明党じゃん、だから仲良くしている。中道だからって押しかぶせるようなことはしてこない」
自民党の中からは、これまで協力してきた関係で今回も個別に応援してくれる人がいるのではないか、という期待の声も出ていますが…。
公明党支持者
「うちは裏金問題などは許さない。選挙に受かれば禊(みそぎ)が済んだわけではない。自公の時はどうかなと思う人にも入れていたが、それは政策を通すために仕方なかった。公明の組織票が入ると思っているなら、自民は甘く見過ぎている」
台風の目に?保守票争奪戦
自民党にとってのもう一つの懸念。それは、支持層の重なる参政党の参戦です。
参政党 神谷宗幣代表(48)
「吉川里奈のような普通のお母さん!子どものことを思う普通のお母さんたちが、子どものことを純粋に思って、経験のある国会議員と闘う姿を国会で見たいという方は参政党へ1票です!」
選挙戦初日、神谷代表が自ら応援に駆け付けたのは、参政党の副代表を務める吉川里奈候補(38)のもとでした。
参政党 副代表 吉川里奈候補
「今(米国は)トランプ政権にかわって、ジェンダー平等とかもうやめようってなっています。男は男らしく!女は女らしく!日本もそれでいいじゃないですか!皆さん!」
2023年に参政党に入党。2024年の衆院選は比例九州ブロックで初当選。去年、入党からわずか2年で副代表となりました。
今回、比例から小選挙区に鞍替えし、東京1区で出馬した理由は…。
参政党 副代表 吉川候補
「元々ここ(東京1区)に住んでいた人間ですので、前回(の衆院選)は党の意向で九州からチャレンジして当選させていただきましたが、やはり子どもたちを育てているこの新宿区に戻ってきて、参政党が希望の光となれるように、日本を全体を変えていける力になりたい」
有権者からは、自民党と比較する声も聞かれました。
有権者の女性(30代)
「やっぱり(これまでは)自民党一本だったようなものなので、ようやく任せてもいいんじゃないかなっていう党が出てきたので、ちょっと応援してみたくなりました」
中道と自民が競り合う東京1区で、参政党が狙うのは…。
参政党 副代表 吉川候補
「この(東京)1区は元々立憲と自民が“一騎打ち”というエリアかなと思うんですが、そろそろその戦いにも飽きてきたんじゃないかなと。第三政局として参政党が1位を勝ち取れば、絶対日本は変わると思っているので、必ずや1位をとる。2位じゃダメなんだ、1位をとるんだという覚悟で12日間走り抜いてまいります」
与党として初の選挙
日本維新の会 春山明日香候補(51)
「一つひとつの制度を変えていけば、税金がもっと必要なところに、教育や皆さんの手取りに還元することができる」
自民と連立を組み、与党として初の選挙に挑むのは、日本維新の会・新人の春山候補です。
日本維新の会 春山候補
「まじめに働いて納めている皆さんの税金…」
演説を途中で切り上げ、有権者のもとへ駆け寄ると…。
日本維新の会 春山候補
「意を決して頑張りたいと思いますので」
その後も有権者と積極的に交流していきます。
3年間務めた千代田区議を先週辞職し、東京1区から国政を目指す春山候補。
日本維新の会 春山候補
「高市総理は改革を推進する総理大臣です。そして日本維新の会は改革政党です。今までずっと動かなかった連立の枠組みから、改革を推進する枠組みがスタートしたこと、私も本当に心が躍りました」
改革する政党として自民と連立をアピールしますが、この東京1区では与党同士で議席を争うことになります。
日本維新の会 春山候補
「(自民とは)一切の調整はしていませんので、(与党同士)お互いに戦っていくということになる。本当にもう政策だけだと思います。政策を見ていただいて、誰が本当に改革をしていくのか、この国を変えていくことができるのか、皆さんに考えていただきたい」
最年少候補 どう戦う
笑顔で有権者と握手を交わすのは、東京1区では最年少の29歳で挑む、共産党・新人の黒田朝陽候補です。
共産党 黒田朝陽候補
「一生懸命に生きている若者がなんでこんなにも苦しい思いをしなければいけないんだと。働いて働いて働いて働いて働いて!労働者が生み出した富が労働者に回っていない!ここにメスを入れる政治を作る必要があるんです!どんな生き方でも応援する。それが政治の役割なのではないでしょうか!」
有権者
「すごく良い話だったー!」
これまで野党共闘を続けてきた立憲が公明と合流し、中道となったことに関しては…。
共産党 黒田候補
「安保法制廃止っていう一点で、これまで立憲民主党とも一緒に戦ってきたわけなんですが、(立憲は中道に)のみ込まれてしまったわけなので、本当に自民党政治を真正面から転換するのは日本共産党だと思っています」
(2026年1月28日放送分より)
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