3日、衆議院予算委員会において、「行政の隙間問題」をめぐって激しい議論が起きた。
【映像】中道議員「え? ちょちょちょ」→委員長に釘を刺された瞬間(実際の様子)
中道改革連合の西村智奈美議員は「昨年末に赤坂のサウナでご夫婦の死亡事件がありました。またこちらも年末に北海道小樽市のスキー場のエスカレーターで5歳の男の子が亡くなったという事件がありました。実は、サウナの規制については、消防庁の方で防火という観点での規制があるところはあるし、また衛生という観点での規制はあるようです。ですが、今回赤坂のサウナでは、サウナの扉の構造とか非常ベルについて国は全く関与していないと見受けるのです。また同じようなことが起きないか防ぐことができるのか。厚労省の中でもいろいろ法律があり、消防庁の方でも防火といった所管をしている。だけれども、そういった構造的なものについての規制が役所の隙間に落ちていってしまっていると思うんです。これは総理にお伺いするんですけれども、サウナの安全規制について、どこの役所でもいいんですけれども、規制をすべきだということを指示していただけないでしょうか?」と訴えた。
西村議員は高市総理の答弁を希望していたが、坂本哲志委員長は「まず、すいません、所管官庁から」と進行。
これに西村議員は「え? ちょちょちょ。聞いてない」と不満を口にし、坂本委員長は「いやいや、法的な問題ですので」と指摘したが、西村議員は「時間がないのですみません」と譲らなかった。
平口洋法務大臣はすでに答弁席に向かって歩き出していたが、状況を見かねたのか、ここで高市総理が挙手し、坂本委員長が指名した。
高市総理は「サウナ施設の安全確保については、これまでも厚生労働省では、旅館業法、公衆浴場法に基づいて、営業者に関して衛生上必要な事項に加えて利用者の安全の確保に関する留意事項をお示ししている。消防庁では、消防法に基づいて火災予防等の観点から安全対策を講じることを求めるといった対応をしております。今回の事案を受けて、今年1月にも自治体に対して保健衛生部局と消防の連携によるサウナ施設の避難経路の安全確認の実施などの要請を行い、また、自治体において緊急時の従業員との連絡体制などの状況確認の調査を行っています。今後はこの調査結果を踏まえて、関係省庁に必要な検討を行わせます」と回答。
西村議員は「これまでは、先ほど総理から答弁ありました通り、自治体にお任せしてたんですよ。消防点検とか保健所の点検。どのくらいの定期検査をやっているのかということも(国は)把握していない。全国にサウナが何ヶ所あるのか、これすらも分かっていないという状況なんですよ。こういう状況ですので、ぜひ先ほどの総理の答弁通りにお願いしたいと『急いで』お願いをしたいと思います」と要望を伝えた。
続けて西村議員はスキー場のエスカレーター事故に言及。「建物の外にあるスキー場のエスカレーターは国土交通省の射程外だと聞きました。私はやっぱり安全規制の対象にすべきだと思います。これも担当の役所を決めて検討するように、これもどこの大臣でも構いません。総理、ご指示いただけませんでしょうか?」と訴えた。
ここで、つい先ほどのやり取りを思い起こさせる事態が再び起きた。
坂本委員長が所管である金子恭之国土交通大臣を指名しようとした気配を西村議員が察知。西村議員は時計を指差すような仕草をしながら「えっと、本当にあと3分なので」と不満を漏らした。
だが坂本委員長は「いやいや、時間配分は自分の責任でやってください」と取り合わなかった。
指名された金子恭之大臣は「今(西村)委員からご説明いただきましたが、今回のエスカレーター事故は国土交通省の所管ではございません。しかしながら、現行法令では規制の対象となっておりませんが、今回の悲惨な事故を踏まえ、全国の索道事業者を通じて速やかにスキー場における移動設備の実態調査を行うとともに、その調査結果を踏まえ、関係省庁と連携して再発防止策の検討を行ってまいります」と回答した。
西村議員は「再発防止策というのはどのようなレベルでしょうか? 私は2022年の本会議でゴーカートの事故について質問した時も『役所でちゃんと規制を検討すべきだ』と申し上げたら、業界団体のガイドラインができただけでですね、『できただけ』と言ったらちょっと言い過ぎです。ガイドラインを作って、国としての関与はそれを周知するだけということになってしまっています。私は業界団体が作るガイドライン、それはそれで意味はあると思うけれども、やはり所管官庁がきちんと規制をすることが、業務上過失致死傷に至らないように、やっぱりイベントの主催者であったりあるいは事業者であったり、気をつけるようになると思うんですよ。再発防止策はどういうことを考えていられるか、総理、伺いたいと思います。今度は総理にお願いします」と念を押した。
指名された高市総理は「前回、西村委員からご指摘いただいたゴーカートの件でございますけれども、これにも共通するのですが、消費者庁が消費者安全法に基づいて広く国民の皆様から消費生活相談窓口に寄せられた事故の情報、一元的に集約しています。このいただいた情報を規制所管省庁に共有することで新たな規制の創出につなげておりますので、こうした取り組みを強化していきたいと思っております。この未然の事故防止で対応していくことはとても重要なことですので、これは黄川田消費者担当大臣に、消費者安全法の趣旨に則って適切に対応させます」と答えた。
西村議員は「私の質問時間ですのでこれで終わらせていただきますけれども、やっぱり、今のことについても本当は消費者担当大臣の答弁求めたいんです。やっぱり予算委員会での質疑時間は私は取っていただきたい。まだ質問したいことがいっぱいあります。今日もたくさん省略してしまいましたので、ぜひ委員長にはその観点からお願いをしたいということを申し上げて、質問を終わります」と述べた。
(ABEMA NEWS)

