旧統一教会に『解散命令』被害者からは喜びの声も…別団体が“受け皿”になる恐れ
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東京高裁は4日、旧統一教会に対して1審に続き、解散命令を決定し、教団は宗教法人格を失いました。教団側は、最高裁に不服申し立てをする方針です。

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宗教法人格失い清算手続き開始

元妻が旧統一教会に約1億円を献金し、その後、長男を自殺で失った橋田達夫さん(68)は喜びをあらわにしました。

元妻が約1億円献金 橋田達夫さん(68)
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元妻が約1億円献金 橋田達夫さん(68)
「本当にうれしいです。やっと被害者のためになるというか、皆さんのために結果が出てきたなと」

民法上の不法行為による解散命令は初
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高裁が教団に解散を命じる決定をしたことで、教団は直ちに宗教法人格を失いました。民法上の不法行為による解散命令は初めてです。

現役の信者は…。

2世信者 新田剛さん(30)
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2世信者 新田剛さん(30)
「人生そのものが否定されて、非常に胸が痛く、衝撃も大きく、まだ受け止めきれない。信教の自由が守られて、私たちも一国民として、1人の社会人として、同じように普通の人間として生きていける、これからの日本社会であってほしいと強く願っております」

教団は「“結論ありき”の不当な判断」とし、特別抗告する方針を示しています。

総額74億円余の損害を認定

東京高裁
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旧統一教会に対し、宗教法人法に基づき解散を命じる決定を出した東京高裁。信者らが不法行為にあたる献金の勧誘などを行い、2016年までの40年余りにわたって、少なくとも全国の506人に対して総額74億円余りの損害を与えたと認定しました。その上で…。

三木素子裁判長
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三木素子裁判長
「今後、信者らによる不法行為を防止するための実効性のある対策を自発的にとることは期待しがたく、信教の自由など憲法上の権利などに及ぼす影響を考慮しても解散を命じることが必要でやむを得ない」

滋賀県で暮らす松田さん(仮名)も高額献金の被害者です。脱会までに重ねた献金は1億円を超えています。

1億円以上を献金 松田さん(仮名)
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1億円以上を献金 松田さん(仮名)
「考えれば考えるほど、何をしてきたんだろうと。何を信じて、こんなことをしてきたのか。罰則ってないんですかね、教団に対して」

高裁決定によりますと、2024年度時点の教団の総資産は約1040億円。旧統一教会の被害救済に取り組む弁護団は、今も110人が約48億円の損害賠償を求めて集団訴訟などを行っているといいます。

被害対策弁護団 村越進団長
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被害対策弁護団 村越進団長
「潜在的な被害者は膨大にいると思う。桁の違う被害者が声を上げられるのが、あるべき姿」

“財産移転先”に帯広の宗教団体

清算人
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弁護士が清算人に選ばれ、すでに清算手続きが始まっています。清算人は今後、2カ月以内に少なくとも3回、被害申告を行うよう官報で周知。申告の期間は1年間とすることが検討されていて、不動産など財産の処分をしながら、被害弁済に対応することになります。

清算手続きの終了後、残った財産があれば、別の団体に移転することを過去に教団は決議しています。その余った財産の移転先は、北海道にあります。宗教法人『天地正教』です。

信者に話を聞くと…。

天地正教の信者
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天地正教の信者
(Q.残余財産が天地正教に移転?)
「家庭連合と話しているわけでもない。具体的な話も聞いていない」

天地正教
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天地正教は、旧統一教会との関係について“友好団体”としています。2つの団体には深いつながりが。

天地正教 教主の宣言
「弥勒さまが文鮮明師である」

信仰対象の弥勒菩薩は、旧統一教会の創始者だったと宣言しています。

天地正教の信者
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天地正教の信者
「最初はへーと驚いた。教主と家庭連合の付き合いは長い。そういうこともあるのかなみたいな」

今回の解散命令で、天地正教が受け皿となる恐れが指摘されています。

全国霊感商法対策弁護士連絡会 郷路征記弁護士
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全国霊感商法対策弁護士連絡会 郷路征記弁護士
「宗教法人の解散という制度の趣旨に全く反する。残余財産を後継法人みたいなところに渡すことができない仕組みを作るべき」

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