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 BTSTOMORROW X TOGETHERなど、グローバルスターの発掘 を数多く手掛けてきたプロデューサー、キム・ミジョン(KIM MI JEONG)氏。韓国エンターテインメント界の最前線で活躍してきた彼女が、次世代アーティスト制作プラットフォーム「Rii.MJ(リ・エムジェイ)」のExecutive Producerとして来日し、ボーイズグループ「VIBY(バイビー)」を世に送り出す。

 数々のスターを見出してきた彼女の目に、日本の“原石”はどう映っているのか。そして、なぜ今、日本でこのプロジェクトを立ち上げたのか。日本での挑戦と新人発掘の極意を聞いた。

■「詐欺じゃないですか?」BTS・V発掘の秘話

――韓国時代、これまでに多くの練習生と出会われてきたと思います。その中で特に印象的なエピソード、あるいは最も衝撃を受けた練習生はどなたですか?

キム・ミジョン氏(以下、ミジョン): 本当にたくさんの練習生を見てきましたが、成功しない子たちを見るほうが圧倒的に多いのが現実です。ですが、出会った瞬間に鳥肌が立つような経験をしたのは、やはりV(BTS)でした。

――それはビジュアルから感じたものですか? それともコミュニケーションの中で感じた可能性でしょうか?

ミジョン: 当時、私は新人だったので、地方をたくさん回っていました。大邱(テグ)という非常に暑い地域で1週間ずっと探し回ったのですが、誰も見つからなくて。疲れ果てて座り込んでいた時、ふと見上げた先に古びたアカデミーがあったんです。「ここが最後の希望だ」と思って電話をして中に入ってみたら、「ここは年配の方ばかりで若い子はいません」と言われました。

それでも諦めきれず、「イベントの写真だけでも見せてほしい」とお願いしてチェックしていたら、一枚だけピンときた写真がありました。それがVでした。

――その写真には、何が写っていたのですか?

ミジョン: 何か踊っている姿とかではなく、ただただ満面の笑みを浮かべている写真でした。実際、彼が歩いて入ってきた瞬間に「あ、この子だ」と直感しました。合格の電話をした時、彼は「詐欺じゃないですか?」と言っていましたけどね(笑)。

―― メンバー集めも意外でした。昨今、日韓ともにオーディション番組全盛の中、なぜあえて時間も労力もかかる『スカウト』という手法を選ばれたのでしょうか?

ミジョン: 予算が潤沢にあればオーディションもしたかもしれませんが(笑)、当時の状況で最も効果的だと判断したのが、自ら足を運ぶキャスティングでした。才能がすでに備わっている子よりも、内に秘めた才能や未来を予知できるような子を探すのが私の役割だと思っています。

■「VIBY」の強みは“ピュア”なヒーリング

――日本のカルチャーがお好きだとうかがっています。具体的にどんなところに魅力を感じていますか? 音楽やアニメなど、影響を受けたものはありますか?

ミジョン: 理由があるというより、日本に来ると不思議と心が楽になるんです。中学生の時にJ-POPが大好きな親友がいて、その影響で嵐やw-inds.をよく聴いていました。大人になってからは中島美嘉さん、宇多田ヒカルさん、清水翔太さんなどの曲に触れて、真似できないような感性を感じました。

アニメだと新海誠監督の作品が好きです。日本独自の風景、あと街中にある「止まれ」の標識なんかも、アニメの世界が広がっているようで不思議な感覚になります。喫茶店も大好きで、全国の喫茶店を巡りたいくらいです。

――そんなミジョンさんの感性とプロデュース力が融合して生まれたのが「VIBY」ですが、彼らの強みはどこにありますか?

ミジョン: 存在そのものが「ピュア」であることです 。誰からも好かれるような、見ているだけでヒーリング(癒やし)になるようなグループを作りたかった。実際、彼らに会っていただければ、わざとらしく作られた純粋さではなく、彼らの内側から溢れるものだと分かっていただけるはずです。

――最後に、今後の展望とファンへのメッセージをお願いします。

ミジョン: 人生には大変な瞬間が必ずありますが、「Rii.MJ」から誕生するアーティストを見て、人生の活力にしてほしい。そして、ファンの方が「このアーティストが好きだ」ということを誇りに思えるような、自慢できるような存在にしていきたいです。

「VIBY」ーーそのグループ名の由来は、“Voyage into Bright Youth(輝く青春の旅路)”。世界を知るキム・ミジョンが見出した5人の原石たちは、これからどんな輝きを放つのか。ミジョン氏が「見ているだけでヒーリングになる」と太鼓判を押す彼らのピュアな輝きは、私たちの心に眠る“青春”を呼び覚ましてくれるかもしれない 。