米国への決まり文句“読み飛ばし”台湾へは強気のメッセージ…全人代開幕 見える思惑
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中国・北京では、5日、全人代=全国人民代表大会が開幕しました。

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全人代=全国人民代表大会
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14億人から選ばれた約3000人が集まる全人代。口火を切る政府活動報告では、中国共産党が、何を優先課題と見ているかが示されます。

中国 李強首相
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中国 李強首相
「今年の主な目標は、経済成長率を4.5%~5%とし、実際の取り組みにおいて、より良い結果が得られるよう努める」

不動産不況からくる景気の低迷を踏まえ、成長率目標を去年より引き下げました。

“G2”の時代
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“G2”の時代ともいわれるなか、外交分野では、『我々は、独立自主の平和外交政策を堅持し、平和的発展の道を堅持し、グローバルパートナーシップのネットワークをさらに構築し、覇権主義・強権政治に断固として反対し、国際的な公平・正義を守らなければならない』という原稿が事前に用意されていました。

しかし、李強首相は、『覇権主義・強権政治に断固として反対する』というアメリカに対して使われる決まり文句を読み飛ばしました。月末に予定されている米中首脳会談を配慮したのでしょうか。

それに対し、台湾問題については、これまでにないほど強気です。

中国 李強首相
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中国 李強首相
「新しい時代における台湾問題解決する方策を貫き、『一つの中国の原則』『92年コンセンサス』を堅持し、『台湾独立』の分離勢力に断固として“打撃”を与え、外部勢力からの干渉に反対し、両岸関係の平和的発展と祖国統一の大業を推進すべきだ」

この部分でも、後に続くはずだった『両岸の交流協力』『発展を深める』など、融和的な表現が消えていました。

防衛研究所 山口信治主任研究官
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防衛研究所 山口信治主任研究官
「(Q.直前で文言を変えたか)原稿には文言として、やはり残っている。長期的な意味で、アメリカとの対立関係とか、競争というのは続くが、ただ短期的にみると、いま安定を目指す時期なので、そのために飛ばしたと思います。それ自体が一つのメッセージです」

全人代の開会式後、代表たちに、現在の中米関係や、イランへの攻撃などについてに聞きましたが、微妙な外交関係のなか、歯切れの悪い答えばかりです。

10年前、国家主席として、習近平主席が初めて訪れたイラン。戦火は、拡大の一途をたどっていますが、全人代の初日に触れられることはありませんでした。

沈黙する中国。その意図はどこにあるのでしょうか。

防衛研究所 山口信治主任研究官
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防衛研究所 山口信治主任研究官
「基本的には、あまり動くときではないという判断になっている。中東でアメリカ軍が活動して、アメリカの関心が集中することは、中国にとっては、必ずしも悪いことではない。将来的な台湾作戦を目指した能力構築みたいなものを、どんどん進めることができると。そういうチャンスになる可能性を見ているかもしれない」

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