
イラン情勢を受け、中東を発着する航空便の欠航や迂回(うかい)が相次いでいます。この影響で医薬品を製造するのに欠かせない「原薬」の供給への影響が懸念されています。
原油乱高下でアジア混乱
アメリカ ヘグセス国防長官
「我々は圧倒的な技術力と軍事力を発揮して敵を打ち負かしています。敵が完全に決定的に敗北するまで手を緩めません」
ヘグセス国防長官は「本日実施される空爆も過去最大規模になる」と宣言しました。
前日、トランプ大統領はこう話しています。
「当初の計画より大幅に前倒しです。1カ月かかると思っていた成果が10日で進みました。予想外でした。まもなく作戦は終わるでしょう」
「戦闘はまもなく終結する」と語っていましたが、日程については触れませんでした。
SNSには「イランがホルムズ海峡の原油輸送を妨害するなら“20倍の力”で報復する」とも警告。
一方、イランの革命防衛隊は、「アメリカとイスラエルの攻撃が続けば、湾岸地域から『1リットルの石油』も輸出させない」と反発しています。
アメリカのCBSテレビは、イランがホルムズ海峡で機雷を設置しはじめる兆候を、アメリカの諜報(ちょうほう)機関が確認したと報じています。
イランは自国製や中国やロシア製の機雷を保有しているといいます。
10日投稿されたトランプ大統領のSNSには…。
「イランがホルムズ海峡で機雷を新たに敷設したり、すでにある機雷を撤去しなかった場合、前例のない規模の攻撃を加えます」
エネルギー供給への不安が高まるなか、原油急騰の影響は世界中に波及しています。
輸入を中東に頼る東南アジア各国では深刻です。ベトナムではガソリンなどの価格が20%近く値上がりし、首都ハノイ市内のガソリンスタンドでは行列ができていました。
給油に来た客
「以前は1週間使うのに5、6万ドンで足りていましたが、今では同じ量で8万ドンもかかります」
タイでは軽油をドラム缶で購入する人も。
日本政府も危機感を募らせます。
赤沢亮正経済大臣
「あと10日程度で我が国に到達する原油タンカーは、大きく減少する可能性があります」
10日夜、オンラインで行われたG7のエネルギー担当相会合を終えた赤沢大臣は、こう説明しました。
「IEA(国際エネルギー機関)のもとでの備蓄の協調放出を支持をする立場だと発言いたしました」
医療品「原薬」輸入に打撃
原油のみならず、日本に大きな影響が及びそうなのが医薬品です。日本薬業貿易協会の藤川伊知郎さんは、医薬品の元になる原薬は、海外からの輸入品が多いと言います。
「ジェネリック医薬品でいうと、『原薬』のうち6、7割は輸入品。ヨーロッパからかなりの割合を購入しています。中東経由の航空便が大幅に減便になっていますので、輸送の日数がかかるとか、運賃が上昇するといったことが起きつつある」
戦火が拡大し減便が続けば、最悪の場合、患者に必要な薬が届かないという懸念もあります。
「現状は皆さん(医薬品メーカー)『原薬』の在庫、薬の在庫を持っているので、すぐに影響が出ることはないと思う。(戦闘が)長期化した場合には『原薬』が手に入らないので、薬が作れないといったことは起こり得る」
(2026年3月11日放送分より)
この記事の画像一覧
