13日、衆院本会議にて、坂本哲志予算委員長の解任決議案が提出され、与野党による激しい攻防が繰り広げられた。中道改革連合の伊佐進一議員は、予算案の審議時間が過去20年間で最短の59時間に打ち切られたことを挙げ、坂本委員長の責任を厳しく追及した。これに対し、自民党の渡嘉敷奈緒美議員は、野党の対応を「日程闘争」と批判し、委員長の運営の正当性を主張した。
伊佐氏は、今回の令和8年度総予算案が122兆円という過去最大規模であるにもかかわらず、昨年は92時間あった対政府質疑が59時間まで短縮された現状を指摘した。特に、総理が出席する集中審議が大幅に省略されたことや、詳細な審議を行う分科会が一度も開かれなかったことを問題視し、「立法府から行政府に対する議論の機会を大幅に制限することは、立法府の使命を蔑ろにし、民主主義の根幹を揺るがすもの」と批判した。また、委員長が与野党間の合意を得ることなく、職権で9回もの日程を強行に進めた運営責任は極めて重いと断じた。
審議不足の具体例として、伊佐議員は原油価格高騰に伴う物価高対策や防衛費確保のための所得税増税、特例公債法、さらにはイラン情勢を巡る外交安全保障などを列挙した。伊佐議員は、暫定予算を編成すれば国民生活に支障なく丁寧な審議が可能だったと主張し、年度内成立を最優先に審議を打ち切る委員長の姿勢を「国民生活にとってマイナスでしかない」と非難した。
一方、自民党の渡嘉敷議員は、野党側が「前例踏襲」や「審議時間の不足」を繰り返すばかりで、実質的な審議よりも日程闘争に終始したと反論した。野党側の要望に応じて時間調整を行っても、その都度言い分が変わり、最終的には理事がボイコットする事態に至ったと指摘し、「坂本委員長の判断によらなければ委員会すら開催できない状況だった」と委員長を擁護した。
議場内に「えー!」という一際大きなヤジや怒号、そして声援が飛び交ったのは、渡嘉敷議員が「総選挙によって議席が大きく変動したにもかかわらず、野党が選挙前と同等あるいはそれ以上の審議時間を求めるのはいささかいきすぎではないでしょうか? 実際、12日までの質疑時間56時間のうち、45時間12分、実に8割以上、多い時は9割も野党に配分されておりました。それにもかかわらず、一部野党が審議を止め、温厚篤実で中立公平な坂本哲志委員長に解任決議を突きつける。これは責任ある国会の姿とは言えません。暫定予算を組むべきとの議論もありますが、新年度までに本予算の裏付けが得られなければ、地方自治体や民間経済に深刻な影響を及ぼします。国民生活に不安を与えないためにも、令和8年度予算の年度内成立は不可欠であります」と主張した場面であった。
渡嘉敷議員は、物価高対策や被災地復興のために予算の年度内成立は不可欠であるとし、「充実した審議と年度内成立を両立させることこそ、立法府の責務だ」と主張し決議案の否決を求めた。
その後の投票において、「可=109票」「否=351票」で坂本予算委員長の解任決議案は否決された。
(ABEMA NEWS)

