16日から始まった参議院予算委員会。最初の質問に立った立憲民主党・徳永エリ議員が、中東情勢による原油高が日本の農業に与える深刻な影響を挙げ、政府の対応を追及した。
【映像】「危機感を持って取り組んで…」に「そうだ!」の声が飛ぶ瞬間
徳永氏は、「農家はこれから春耕、農期に入りますよね。一年で一番忙しい時期でありますけれども、一番トラクターなどの軽油をたくさん使う時期でもありますが、現場からは農協から『軽油、ガソリンはこのくらい上がりますよ』という知らせが来ていて、どこまで上がるんだと大変に心配をしてるんですね。農林水産大臣はこの中東情勢、それから原油高、現場にどのような影響を及ぼすというふうに現時点でお考えでしょうか」と質問。
これに鈴木農水大臣は「燃油につきましては、これから春の作業が始まるわけですから、たくさん農業の現場においても消費するということになろうかというふうに思っております。11日に高市総理がこのガソリン小売価格を全国平均で170円程度に抑制するとともに、軽油そしてまたA重油などについても同様の措置を講じることを指示をされたところであります。まずは本対策によって農業で使用する燃油の負担も一定程度軽減される見込みではないか。さらに施設園芸等、A重油をたくさん使う分野については補填金を交付しており、しっかり経営を支えてまいりたい」と回答した。
すると徳永氏は「影響は燃油だけではないと思いますけれども、肥料はどうなんでしょうか。肥料価格、原料価格が上がるだけではなくてですね、中東からホルムズ海峡を通って輸入している肥料原料もありますから、供給が足りなくなるんじゃないかと、そういう懸念もありますけどいかがでしょうか」と問い詰めた。
鈴木農水大臣は「肥料につきましては中東はですね、先生ご指摘のように肥料原料のうち、この尿素の主産地域であります。我が国の調達について見ますと、この尿素については、マレーシア、ベトナムなどからの輸入が大半を占めておりまして、中東からはサウジアラビアから輸入をしておりますが、我が国向けの全体の5%程度と限定的でありますので、直ちに日本向けの肥料の供給に影響があるというような報告は受けておりませんが、ただ全体として価格がどんどんどんどん上がりつつあるというふうなことはよく認識をしておりますので、とりあえず春の作業に使用する肥料や資材については、すでにほとんどの農業者が調達済みと考えられておりますが、今後生産資材、そして肥料また燃料も価格動向をしっかりと注視をさせていただきまして、農業者の皆さんの経営をしっかり支えてまいりたいと考えております」と述べた。
この回答に徳永氏は「農水大臣も危機感がないですよね、私はすごく心配してますよ。昨年はですね、農家倒産過去30年で最多でした。その原因はわかっておられますよね?」と語気を強めた。
鈴木大臣は「基本的には農家の皆さんが継続できなかったということは、ご高齢によって引退したという方もたくさんいらっしゃると思いますが、一方でコスト高ですね、さまざまな資材のコストが高いことによって、結果としてそれは価格転嫁なかなかできなくて経営が苦しくなったというような要因もあろうかというふうに思っております」と答弁。
徳永氏は「あるかと思うじゃなくて、それが大きな原因ですよ。生産コストが高騰してですね。収入が増えてもコストで所得が減少している。生産コストも4割ぐらい上がっているという、そんな悲鳴も聞こえてきておりますので、もっと危機感を持って取り組んでいただきたいと思いますし」と話すと、周囲からは「そうだ!」の声が飛んだ。さらに「何か新たな対策は検討されるんですか」と畳み掛けると、鈴木大臣は「今後、イラン情勢どのように長期化をするのかどうなのかについては見通しがありません。見通すことが難しいわけですが、どんな状況になったとしても、農業者の経営をしっかりと支えるということは変わりはありませんので、内々の検討も含めてしっかりやらせていただきたいと思います」と答えた。
これを受け、徳永氏は「またこの件に関しては、委員会でしっかりやっていきたいと思っております」と話し、次の質問に移った。(ABEMA NEWS)
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