
春は強風や突風が発生しやすく、高速道路では強風にあおられた荷物の落下などのトラブルが相次ぎます。危険と隣り合わせの現場で働くパトロール隊を取材しました。
高速道路で火災発生
高速道路の安全を守る「NEXCO東日本高速パトロール隊」。事故を未然に防ぐため、落下物や故障車両などの異常がないか、日夜、パトロールを行っています。
巡回が終わろうとしていた、午後3時すぎ…。
管制室
「岩槻本部から『高速・高崎3』」
中島隊員
「高崎3現在、北関 東行き27.4を通過」
管制室
「沿道火災入電。沿道で…木が燃えていたと緊急ダイヤルから入電」
中島隊員
「沿道火災。了解しました、向かいます」
隊員歴12年目のベテラン、茂原隊員と、1年目の若手、中島隊員のもとに管制室から通報が。高速道路のそばで火災が発生しているといいます。
茂原隊員
「もし本当に沿道火災だったら…」
中島隊員
「路肩規制ですよね」
茂原隊員
「状況に応じて」
中島隊員
「了解」
茂原隊員
「煙で支障があるようだったら…(高速道路を)止めるのも考えないといけない」
中島隊員
「煙が見えます…」
車内に緊張が走ります。
中島隊員
「現場確認」
「のり面ですね」
何台もの消防車が到着しています。火災が起きた現場は、高速道路の「のり面」。消火活動による水が、高速道路まで飛んできています。
走行規制 事故防ぐ連携
煙で前が見えにくくなれば、新たな事故につながりかねません。二次被害を防ぐため、パトロール隊は急いで走行規制をかけます。
若手の中島隊員が、旗を大きく振り後方を警戒。その間に、茂原隊員が素早く三角コーンを並べていきます。
茂原隊員
「こっちまで全部、下、草燃えているわ」
「後ろ、高速隊さん(警察)が見ているから、規制を張ってきちゃうから、お前、調査しちゃって」
中島隊員
「了解!お願いします!」
中島隊員は事態把握のため、消防と警察の元へ。
中島隊員
「まだ鎮火はしていないですもんね」
消防
「今、延焼防止と鎮圧ってところまでいったんですけれど、鎮火はかかっていないので」
中島隊員
「分かりました」
消防
「残火処理をして、煙が出なくなったらこの後、鎮火になるので。まだ時間かかりますね」
中島隊員
「分かりました。ありがとうございます」
「茂原さん取れますか」
茂原隊員
「どうぞ」
中島隊員
「現在、調査中…。のり面火災、火災場所については、かなり広い模様です」
茂原隊員
「了解」
ベテランの茂原隊員は矢印板や発煙筒をたき、規制を強化します。それぞれが役割を分担し、現場の安全を守ります。
火災通報からおよそ1時間後…。無事、鎮火が確認されました。消防によると、当時、現場近くでは男性が野焼きをしていて、その火が風でのり面へと燃え移ったということです。
一歩間違えれば大惨事…。幸い、けが人はいませんでした。
強風で相次ぐ“落下物”
星野光隊員
「いや~すごい風が…」
星野拓樹隊員
「風強い」
隊員たちを悩ませるのが、群馬県を吹き抜ける、「上州のからっ風」と呼ばれる強風です。この風の影響で、春先にかけて“落下物”が増えるといいます。この日は“W星野”コンビでパトロールへ。
管制室
「岩槻本部から『高速・高崎1』。前方で落下物入りました。木製パレットの落下です。対応願います、どうぞ」
落下物の通報がありました。現場へ急行します。
星野拓樹隊員
「この先落下物あります、注意して走行してください!」
撮影スタッフは隊員の指示のもと、安全を確認しながら現場へ。
星野光隊員
「排除します!排除完了!」
星野拓樹隊員
「こっちにももう1個あります!」
星野光隊員
「行きます!」
多くの車が走行する中、連携を取りながら、複数の場所に落ちた木材を回収していきます。さらに…。
星野拓樹隊員
「あ、これだ」
星野光隊員
「いーや…散乱してる」
ここにも道路上に木材が散乱しています。
星野光隊員
「この先落下物あります!落下物あります!散乱物あります!速度を落としてください!」
事故を防ぐため、走行車両への注意喚起も欠かしません。
星野光隊員
「え~!!奥行くよ、奥!」
一番危険だと判断した大きい角材から拾いに向かいます。
息を切らしながら散乱した大きい木材を拾い集めていきます。
星野光隊員
「いやいやいや…でかいね」
「えー!!でかいなあ!」
「はあ、はあ…いよっ!はい、排除完了です!」
しかし、通報で指定された落下ポイントはまだ先。サイレンを鳴らし警戒を呼び掛けます。
星野光隊員
「現在北関東道、落下物が多数確認されております!この先、落下物があるかもしれませんので、十分速度を落とし、進行してください!」
すると、さらに大きな木材を発見!
星野光隊員
「降りるよ、降りるよ、降りるよ」
星野拓樹隊員
「降りちゃいます!」
大急ぎで車を降り、回収に向かう隊員。3カ所で木材を回収した隊員は…。
星野光隊員
「あ~疲れた、疲れた…マジ疲れた…」
星野拓樹隊員
「すみません…申し訳ないっす」
星野光隊員
「粉々だったっすよ。あんな落ちてるとは思わなかった」
「(Q.あれだけ大きいとだいぶ危険?)乗り上げなくてよかったです。下手すると横転しちゃうんで、ほんとに」
突然のタイヤトラブル
管制室
「岩槻本部から『高速・高崎3』」
「大型貨物、走行停止。関越からの110番入電」
砂川隊員
「鳴らしますね」
「この先で停止車両の情報があります。速度を落とし車間距離の確保をお願いします。前方に注意して走行してください」
路肩に止まっている、トラックを発見。隊員の指示のもと、安全を確認しながら近付きます。一体、何があったのでしょうか。
運転手
「まっすぐ走っていたら、ハンドルがいきなりぶれだして。バンという破裂音とともにバーストしちゃって、路肩に寄せた感じですね」
タイヤのバーストです。空気圧不足やゴムの劣化によって、走行中にタイヤが破裂するトラブルです。
バーストしたタイヤは大きく破損し…路肩には破片が落ちていました。運転手は、タイヤ交換をするためレッカー業者を待っているといいます。
前方に故障車がいるため、パトロール隊が車線規制を行っています。大きく旗を振りながら、後方の警戒にあたります。
通報からおよそ40分後、レッカー業者が到着。その後、トラックは無事にタイヤ交換ができました。
出勤途中にタイヤパンク
タイヤのトラブルは朝の通勤時間帯にも。路肩に停車し、車を降りた運転手の姿が見えます。
50代女性運転手
「タイヤがパンクしちゃいました…。がたがたって揺れる感じで、おかしいって思って。パンクだと思って、端になんとかよけられました」
車の揺れに危険を感じ、慌てて車を止めたといいます。
「(Q.出勤途中?)そうです」
「(Q.お仕事は?)きょうはちょっとお休みになります」
仕事をやむなく休むことに…。
「(Q.こういうご経験は?)初めてなんです。だからちょっとさっき(隊員が)いらっしゃった時に涙が出ちゃいました…」
隊員の姿を見て安心したのか、女性の目には涙が。要請したレッカーは40分後に到着予定。安全措置を行いパトロール隊は現場を離れました。
深夜に駐車トラブル
高速道路で相次ぐトラブル。夜間のパトロールでは。
路肩にトラックが何台も並んでしまっています。
さらに、小型の車が駐車するスペースにも、トラックが止まってしまっています。
夜になると増えるのが、トラックの“迷惑駐車”や“違法駐車”。パーキングエリアなどに止められなかったトラックが路肩に駐車。危険な駐車は事故につながる可能性があるため、注意が必要だといいます。
NEXCO東日本パトロール隊
藤本慶一郎隊員
「左側のスペースの線から越えちゃっているので、やっぱり通行車にとっては通りづらい状況にはなっていますね。大きい車両であると、(道路の)幅も狭くなりますので、接触することもありますね」
路肩からはみ出しているトラックなどに、隊員が声をかけます。
藤本隊員
「おはようございます。NEXCOのパトロールの者です。まもなく出られますか?」
運転手
「もうすぐ出ます」
藤本隊員
「すみません。では、お願いします。失礼します」
事故を未然に防ぐために、移動を促しました。
NEXCO東日本パトロール隊
高橋勇介副隊長
「(運転手は)疲れているので、私たちも休ませてあげたいんですけど、近くの休憩施設の方をご利用いただくようにお話しして、移動していただきます。路肩での休憩は大変危険ですので、やめていただきたいなと思います」
(2026年3月16日放送分より)
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