17日の参議院予算委員会で、日本維新の会の猪瀬直樹議員が、高齢者の定義の見直しについて取り上げた。
【映像】高市総理の“返し”と“表情”に議場爆笑(実際の様子)
猪瀬議員が「高齢者の定義の見直しについて、生産年齢人口の話と絡めて質問していきます。まず、生産年齢人口というのは、1960年代からずっと使われているんですけれども、15歳から64歳までと定義されている。高市総理も3月7日にお誕生日、見事に64歳から超えて、生産年齢人口を超えましたね」と話すと、議場には笑いが広がった。
猪瀬議員は続けて「僕も今年80歳になりますけれども、働いて働いて、この生産年齢人口は何で64歳までなのかということを一つ問題にしたい。ご存知のように、あのサザエさんのお父さんは54歳、波平さんですね。ちょっと髪の毛ないんで54歳より年取って見えますけれども、これテレビアニメが始まったのは昭和44年ですから、この頃は一般的に55歳が定年でありまして、これ定年間際の設定だったわけですね。今実際に70歳ぐらいに見えますよね」と述べた。
続けて、上野駅の写真を示し、「これ上野駅の風景ですけども、集団就職列車で上京した中学の新卒者たちは金の卵と言われた。当時15歳ですね。こうして見ると昭和の時代に、確かに15歳から64歳という生産年齢人口の考え方、当時はそれで良かったかもしれないけれども、今は高校の進学率が99%で、大学は60%です。ですから、こういう状態で実態とかけ離れているわけで、総務大臣にお尋ねするんですけれども、これ変えていかないとダメなんじゃないか」と質問した。
これに対し林芳正総務大臣が「私も実はこの1月で65歳になりましたので、(生産年齢人口から)外れているということかもしれませんが」と話すと議場に再び笑いが広がった。
林大臣は続けて「総務省が公表する国勢調査等の統計、これ15歳未満、15歳から64歳、65歳以上という区分で人口集計公表している。猪瀬先生もおっしゃるように、高校進学率が上昇したりですね、それから高齢者への就業率の上昇、こうした社会情勢が変化している中で統計ユーザーが必要な年齢区分で人口把握できるようにするために、国勢調査等におきましては先ほど申し上げた年齢区分の他にも、例えば20歳から69歳など様々な区分で集計公表を行っている。今後とも統計ユーザーのニーズを踏まえて実態に合わせた年齢区分による集計公表を行ってまいりたい」と答えた。
続けて「私も同じ問題意識を昔持っておったんですが、確認いたしますと、この生産年齢人口っていうのは政府としては画一的な定義を行っていない」と説明し、「統計自体は1歳ずつ取っているので、いかようにも工夫できる」とした。
猪瀬議員は続けて、70歳以降も働くつもりというのが4割を超えているという日経新聞の記事や、高齢者の定義を75歳以上にすべきだとする日本老年学会の提言を紹介。「実際の高齢者の就業率ですけれども、この20年間で70から74歳の男性は29%から43%に増えている。75から79歳が19%が26%に上がっている。つまり70代後半でも4人に1人は働いているんですね。これだけ高齢者の就業が進んでいるのにも関わらず、60年前と同じ生産年齢人口という概念を使っているのがおかしいんじゃないか。これがね、今度は社会保障費の膨張で国が沈没しかねない状況であるにも関わらず、このコンセプトでやっていると駄目になるんじゃないか」と主張した。
そのうえで「高齢者の定義を見直して、生産年齢人口を70歳とか75歳で定義し直せば、健康な人は65歳以上も働くのが当たり前で、人手不足の解消にもなるし、健康寿命も延びて、社会保障費も下がるし、いいことずくめになるわけですね。国民意識をさらに変えるためにも、高齢者の定義を変えるということをおっしゃっていただけるとありがたい」と質問した。
これに対し高市早苗総理が「猪瀬委員におかれましては、全国ネットのテレビ中継が入ってるところで私の年齢を言っていただき、本当にありがとうございます」と返すと議場には爆笑が広がった。
高市総理は続けて「日本維新の会と自由民主党の連立政権合意書において、年齢に関わらず働き続けることが可能な社会を実現するための高齢者の定義の見直しについても、令和8年度中に具体的な制度設計を行い、順次実行するとされております。私としても、これは社会保障改革の一環だと考えております。これまでも65歳以降の方の就業機会の確保など多様な就労、社会参加ができる環境整備や疾病予防、介護予防などによる健康寿命の延伸などの取り組みを進めてきました。今後、両党での協議を進めていただきながら国民の皆様の意識改革にも繋がるように政府としてもその政策の実現に向けた検討に注力をして参ります」と答えた。(ABEMA NEWS)
この記事の画像一覧
