
沖縄県辺野古沖で16日、平和学習に来ていた高校生を乗せた小型船2隻が転覆した事故をめぐり、高校が17日に会見を行い、事故当時の状況が少しずつ分かってきました。
【画像】出航は「船長の判断に任せた」高校が会見 辺野古沖・転覆で2人死亡
高校が会見「悲しみ耐えがたい」

辺野古沖で転覆した小型船『不屈』と『平和丸』。17日に運輸安全委員会による調査が行われました。『不屈』には、亡くなった船長の金井創さん(71)。『平和丸』には、同志社国際高校2年・武石知華さん(17)が乗っていました。なぜ2人は亡くなったのか。高校が17日に会見を開きました。

同志社国際高校 西田喜久夫校長
「驚きと悲しみに耐えがたい気持ちでございます。非常に英語の部分に関して長けた生徒で、その力を生かして将来、国際的な舞台で活躍することを夢見ていたと理解しています。今回の研修旅行に関しては非常に楽しみにしていて、色んなことをしたいと話していた」
けが人については当初、2人とされていましたが、17日になり、生徒16人が指の骨折や歯が抜けるなど、けがをしていたことを明らかにしました。

学校が船での平和学習を行うようになったのは3年ほど前から。牧師でもある金井さんから、学校側に「船で沖から見ることもできる」と話があったといいます。
出航は「船長の判断に任せた」
会見でまず明らかとなったのは、出航当時の様子です。

同志社国際高校 西田喜久夫校長
「(船長から)出航に関して異議・不安の表明がない。そのまま出航する形になったと報告を受けています」

当時、波浪注意報が出ていましたが、教員は出航に疑念を持たなかったと説明。また、教員は船に乗っていませんでした。

同志社国際高校 西田喜久夫校長
(Q.何をもとに安全だと認識した)
「その部分に関しては、私の認識の甘さ、学校の判断の甘さがあったと思うが、金井船長の仰ることだからという思いがあったんだろう」
海保の船が注意呼び掛けた後に

一方、当日の船の航路も分かってきました。海上保安部によると、2隻は辺野古沖にある長島を抜け、大浦湾を北上し、Uターン。その途中、海上保安部の船が注意を呼び掛けたところ、『不屈』に乗っていた人から手を挙げるような合図が確認されたといいます。2隻はサンゴ礁が広がっている付近へと進み、その後、大きな波を受けて『不屈』が転覆。その2分後、別の波を受けて『平和丸』が転覆したということです。亡くなった武石さんが見つかったのは平和丸の船体の下で、救命胴衣を着た状態でした。
事故の後、平和丸の船長はこう話したと言います。

平和丸の船長から話を聞いた 福元勇司さん
「(船長は)気が動転していたというか、助けることを優先するのか、平和丸に乗っている生徒たちをまず避難させるのか、色々葛藤はあったが、沈没した船に向かったと。混乱状態であった」
業務上過失致死傷など視野に捜査
有料・無料にかかわらず、人を乗せる場合、事業者は国交省に船の登録をする必要がありますが、今回、2隻とも登録は行われていませんでした。
船の運航団体は…。

ヘリ基地反対協議会 仲村善幸共同代表
「遊覧船のようなことではないので、登録には値しないのではと判断した」
海上保安庁は、業務上過失致死傷などの疑いを視野に捜査をしています。
