大企業で賃上げ相次ぐも中小企業は…イラン攻撃で物価高に拍車

大企業で賃上げ相次ぐも中小企業は…イラン攻撃で物価高に拍車
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ガソリン全国平均価格はついに190円を突破し、過去最高値を更新しました。家計だけではなく、企業活動への影響も広がる中で迎えた春闘。大手企業では賃上げが相次ぎましたが、原油高や物価高の影響が大きい中小企業はどうなるのでしょうか。

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重油が入らず菓子“生産停止”

ガソリン
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ガソリン小売価格の全国平均は先週からさらに高騰し、1リットル190.8円。5週連続の値上がりで、過去最高に達しました。原油の供給不安はまだ解消していません。

身近な菓子にも影響が出始めています。

山芳製菓 加田敏社長
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山芳製菓 加田敏社長
「熱源に重油を使っているが、納入業者から『値上げします』という連絡が3月の初旬にあった。11日に連絡が入って『来週以降、供給できない』と言われたので、残りの燃料で出荷できるものには対応しているが、それも数日で止まる状況です」

生産ラインを停止
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すでに主力商品の生産ラインを停止。他社から請け負っている商品も製造できなくなれば、一月で4~5億円の損失になります。春の行楽シーズンのまさに今がかき入れ時でした。

大企業で賃上げ相次ぐも…

次々と満額回答が

桜がほころぶ中、18日に集中回答日を迎えた春闘。自動車は、トヨタが「6年連続」など、軒並み満額回答。重工大手3社も「4年連続」の満額。電機大手や小売り大手でも満額の賃上げとなりました。

物価上昇率
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しかし巷では、卵の価格が過去最高を更新するなど、生活費の値上がりが止まりません。2019年を基準とした物価上昇率のグラフを見ると、ウクライナ侵攻が始まった2022年から上昇が続き、家計を直撃しています。賃上げによって、可処分所得も上昇していますが、その伸びはゆるやかです。

中小企業では“賃上げ疲れ”指摘も

切削油
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金属を削る際に必要な油も原油由来です。取引先から今後10%ほど、長引けばさらに高騰すると伝えられました。東京・目黒区にある、創業69年の町工場では、原油由来の資材は経費の1割ほどですが、溶接で使用する銀などの値上がりも経営を圧迫します。

中小企業には、大企業の賃上げに着いていけない“賃上げ疲れ”が指摘されています。

佐藤製作所 佐藤修哉常務
(Q.賃上げするか悩んだか)
「もちろん悩みましたね。やらざるを得ないというか、やらないと人材が流出する懸念もありますし、継続してやっていかないといけない」

従業員の半数が20~30代ということも背中を押しました。

佐藤製作所 佐藤修哉常務
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佐藤製作所 佐藤修哉常務
「僕含めて社員も、日々の生活においても、物価が上がるのはダメージ。産休や育休を取る社員が増えてきて、新しい家族を持ち、子どもを持つ社員が増えたことも賃上げに踏み切る大きな理由の1つになっている」

賃上げの原資は、経営陣の努力でねん出する方針です。

佐藤製作所 佐藤修哉常務
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佐藤製作所 佐藤修哉常務
「価格転嫁、値上げ交渉を日々継続してやっていくしかない」

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