
原油価格の高騰で影響を受けるのが、マグロやカツオなどの遠洋漁業です。魚を追って遠くに行けば行くほど燃料費がかさみ、経営を圧迫する事態になりかねません。
「早く収束を」前線基地不安
19日、千葉県勝浦市の水産会社で行われていたのは、勝浦沖で取れた141キロの本マグロの解体です。
関水産 関和久社長
「日本の食文化、おすしの握り、その酢とシャリとマグロの酸味と甘みが一緒になって口の中で広がる。だから、最高なんですよ」
さばいたばかりの「カマトロ」と呼ばれる希少な部位をいただくと、プリップリで、脂がジュワッと溶けていきます。新鮮すぎます。
関さんが経営する飲食店では、解体されたマグロを生で提供するほか、急速冷凍することで1年中楽しめるようにしています。
「(勝浦のマグロは)味マグロ。味がうまいんですよ。口の中に入れた時のフワッとした香り。何とも言えない。それがおいしさの理由」
最長で2週間ほど熟成させることで、うま味を引き出す工夫も。そんなトロのお味は、脂がすごく、かめばかむほどマグロの香りと一緒に口にスッと溶けていくような、とろけるような食感です。
小笠原まで燃料代500万円
勝浦漁港は、マグロとカツオ漁の前線基地。特にカツオは、水揚げ量が7232トンで全国1位です。
100トンを超える大型船が多く、原油価格の高騰は死活問題です。港には船専用の重油スタンドがあります。
勝浦漁協 管理課長 渡辺和明さん
「こちらが重油の貯蔵タンクになりますね。重油がここのホースを通って、こちらに船が着くわけですが、その船の給油口まで給油口に入れて、回すと重油が出るという」
重油は原油を精製して作られる燃料の一種です。原油価格は、アメリカがイランへの攻撃を開始した先月28日から今月19日までの間に5割近く上昇していることが分かります。
農水省によると、100トン以上の大型船の支出の内訳は人件費が3割、燃料費が2割で重油価格の高騰は経営を圧迫します。
カツオが取れる小笠原沖で操業する場合、往復するだけでおよそ10日。重油を5万リットルほど使い、およそ500万円かかります。
豊漁となる30トン取れれば、1500万円ほどの売り上げになり利益が出ます。魚がいなければ、群れを追うため燃料費がかさむことになります。
「燃油が高騰するとか、相変わらず食品の物価高も続いていますよね。経費がすごく高くなるのは、ちょっと心配ですよね」
(2026年3月20日放送分より)
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