アフリカで大人気の日本の中古車 海外向けに特化“無名の会社”輸出で成功【詳細版】

アフリカで大人気の日本の中古車 海外向けに特化“無名の会社”輸出で成功【詳細版】
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 日本では無名の中古車販売会社が、アフリカで急成長を遂げています。商取引にリスクがあると言われる市場で成功した秘密は、相手を安心させる仕組み作りにありました。

【画像】アフリカで一番有名な日本語とは…

東アフリカ8割が日本の中古車

 東アフリカ・タンザニア。人口540万人の最大都市ダルエスサラームの映像です。こちらはトヨタ、こちらは日産、軽トラも日本車です。

ダルエスサラームを走る8割が日本の中古車
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 ダルエスサラームを走る8割が、日本の中古車とも言われています。タンザニアに日本車を届けているのが…。

山川博功社長
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ビィ・フォアード 山川博功社長(55)
「(通販サイトは)月6000万閲覧数」
「(Q.海外ではものすごく)知られている。日本では誰も知らない」

 創業22年で売上高は1180億円に達していますが、国内で中古車は販売していません。

 社長自ら「知名度はない」と言い切る中古車販売会社。一体、どのような会社なのでしょうか?

 番組が訪ねたのは、東京・六本木ヒルズ森タワーの37階。この日は、月1回の売り上げ報告を兼ねた会議が行われていました。

 日本、韓国、モンゴル、フィリピン、キルギス、ケニア、チリ、7カ国の社員が参加しました。ケニアの責任者はこう話します。

会議には7カ国の社員が参加
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「南アフリカチームは目標を達成することができた」

 会議では、その国のニーズと課題も共有されます。

韓国社員
「右ハンドルも対応しないといけない」

チリ社員
「ドミニカ(国)のお客様はオンラインが苦手」

 世界214の国と地域で中古車を販売。現地の商習慣を熟知した38カ国の社員279人が働いています。

知名度ない会社輸出で成功

 なぜ海外に特化して中古車販売?山川社長に聞きました。

なぜ海外に特化して中古車販売しているのか?
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「(Q.そもそも中古車の輸出を始めたきっかけは?)元々は自動車の買取業をやっていた。仕入れた車をオークションに出品していた。オークション会場に出向くと、外国の人がいっぱいいて。『何をしている?』と思ったら、それぞれの国に輸出していた。自分で、日本で仕入れて(海外に)持って行ければもうかるかもと」

 2004年に創業したビィ・フォアード。売上高は右肩上がりで、2022年には初めて1000億円を突破しました。今では、年間15万台を超える中古車を輸出しています。

売上高の推移
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 その半数がアフリカで販売されています。マラウイでは、リーグ優勝経験のある強豪サッカーチームのメインスポンサーとなり、ブランドを浸透させていきました。

 イラン情勢が悪化し、ペルシャ湾沿岸へは配送ができないトラブルが起きていますが、足元の業績は好調です。まず進出したのは…。

「(Q.1カ国目はどこに?)ミャンマー。かなりだまされて、僕が先に車を運んでしまった。お金をもらっていないのに約2500万円持っていかれた」

2500万円分の中古車を持ち逃げ被害
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 知り合いに紹介されて地元の人と取り引きを始めましたが、2500万円分の中古車を持ち逃げされてしまいました。さらに、大きな被害にも遭ったといいます。

「ニュージーランドにいる日本人とあるきっかけで出会い、日本人だから大丈夫だろうと、(中古車を)たくさん持って行った。そしたら2億5000万円だまされてしまった。(この事業が)絶対にポテンシャルがあるのは分かっているので、(失敗後も)自分のやり方を変えればうまくいくはずだと思っていた」

19万キロ走行でも買いたい

 取材班は、輸出前の中古車を保管する千葉県富津市に向かいました。

 東京ドーム2.1個分、およそ10万平方メートルの敷地には、最大6200台の自動車を置くことができます。そこで行われていたのは…。

ビィ・フォアード 広報
丹龍太郎さん

「搬入された車を40~60枚写真を撮って、それを(通販)サイトに掲載する」

 撮影しているのは、外装や内装だけではありません。のぞき込まないと見えない車体の裏側も…。

のぞき込まないと見えない車体の裏側も撮影
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「海外向けの車で要望が多いのはタイヤの裏側、車体の裏側。(走る)環境も違い、登録されてから年数も経っている」

 海外は道路事情が悪く、舗装されていない道を走ることが多いため、足回りの痛みは細かく確認するといいます。

中古車管理統括(富津担当)
由木宏征さん

「1台10~15分くらい、ベテランでそれぐらいです。写真始めたばかりだと30分くらいかかる。(1日平均)130~140台。多いと約200台撮っている」

 撮影の時間帯によって、影の位置も変わります。より分かりやすい写真を撮ることが海外の購入者に選ばれるポイントです。

丹さん
「アフリカへの輸出となると、RVが非常に人気と思われるが、実は小型車の人気が高い。排気量別に輸入の関税が変わる国があり、小さい排気量の方が(関税の)安い国が多い」

 見せてもらったのが、2012年式のホンダのフィット。走行距離はなんと19万1500キロです!

2012年式のホンダのフィット
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「(日本では)新たに購買を起こさない年式・走行距離になっているが、アフリカの場合は、これぐらいの年式距離の車が非常に人気。(輸送費込みで)約30万~50万円のイメージ。実際に(アフリカ)現地で聞いたが、(走行距離)10万キロの車が来たら、彼らは『new car(新しい車)』という」 

 日本では値が付かないような車も大人気です。22年落ち、2004年式のトヨタ パッソは走行距離8万キロ。34年落ち、1992年式の三菱 キャンターは走行距離がなんと25万キロです。国内では嫌われるこんな損傷も…。

「ここにサビがある、腐食。『直さないで売ってほしい』という要望が多い。日本国内で整備をしてしまうと、その分費用が上がってしまうので、整備の必要のない車は、そのまま売るのが基本的なスタイル」(検査で影響ある国などへの輸出は事前に整備)

 ETCを装着したまま輸出するため、現地では「ETCカードが挿入されていません」という日本語が有名な言葉になる現象も起きています。

アフリカで一番有名な日本語は…
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「エンジンをかけると『ETCカードを入れてください』とアナウンスが流れるが、アフリカで一番有名な日本語」

 日本語の文字が入ったままの車や幼稚園バスもそのまま販売されます。

「GPSで確認可能」で信用

 海外の取引で最も多いのが代金の支払いトラブルです。例えば…。

ラザロ・エリアスさん
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タンザニアの代理店
ラザロ・エリアスさん

「以前、友人が詐欺にあった。ネットで安くなった日本車を見つけ、2000ドル支払った。その後、輸送依頼を出したが、出品者と連絡が取れなくなった。今は安心感がある」

 富津市に集められた車は月3回、自動車運搬船で出港。ここに導入された独自のシステムが信用の証となっています。

中古車の追跡システム
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 位置情報と到着予定日をリアルタイムで確認することができ、購入した車が今、どこまで来ているかが分かるのです。

 日本車の魅力についてラザロさんはこう話します。

「キレイでいい状態が保たれているところが魅力。タンザニアの人たちは走行距離も古さも問題はない。トヨタのハリアーが人気。壊れにくく、壊れてもスペアパーツが見つけやすい」

 新たな事業への進出にも意欲的です。山川社長はこう話します。

新たな事業への進出にも意欲的
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「特にアフリカからは絶大なる信頼を得ている。ビィ・フォアード ホームズというサイトを展開していて、俗に言う(アフリカ版の)不動産紹介サイト。気軽に車と同じように家を売買・賃貸。楽しくなる、日常見られるサイトになりたい」

(2026年3月20日放送分より)

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