24日、参議院予算委員会の公聴会において公述人が「日本の農政」を痛烈に批判した。
公述人として出席した経済学者の八代尚宏昭和女子大学特命教授は「東京一極集中」という問題に対して、「東京の活動を抑制する、あるいは東京に対する人口流入をひたすら抑制するという保護主義的な考え方じゃなく、東京と地方の主要都市がお互いに競争する形での収支の是正が必要ではないか」と提言。
さらに八代教授は「そのためにも一番大事なのは農業政策」として「日本の農業、特に米農業はなぜこんなに競争力が弱いのか」と嘆き、これまでの政策の失敗を指摘した。
「日本は中国と比べれば温暖な気候、豊富な水資源、十分な農地で勤勉な農民がいて、これだけ良い条件が揃いながら、なぜ日本の米の競争力がこんなに弱いのか? ひとえに人災です。農業保護は他の国もやっていますが、それは農家への補助金を出して保護してるわけで、日本のように農家においしい米をわざわざ作らせないために減反の補助金を出して価格をつり上げて、納税者と消費者の両方に大きな負担を課している。こんなバカげた農業保護政策をやっているわけです。それにもかかわらず、高齢化によって耕作を放棄する人たちが増えているわけで、これがどんどん今拡大している。なぜ、歳をとって耕作をできない人が農家に農地を売ったり、貸したりできないのか? それは農地の市場が歪んでいて、一種の投機が起こっているわけです。農水省は、耕作放棄地は農地じゃないんだから、当然宅地並み課税をかけるとか、きちっとした対応をしなきゃいけない」
その後、自民党の加藤明良議員が「東京一極集中の要因」という観点において「やはり企業、本社の数が多いと思っております。都市間競争になると、やはり企業の誘致合戦になってまいります。そうすると、結果的には(東京に制限をかけたり、地方を優遇するなどして)東京の足を引っ張ることにもなってくるのかなと思いつつ、どのような均衡ある発展性を都市間競争の中に求めているのか」と質問。
これに八代教授は「東京一局集中の問題は、それを人為的に、つまり工場立地法とか今の大学の定員規制とか、そういう規制によって一極集中を是正しようという考え方が間違っているわけで、結果的に地方の主要都市を活性化することによって、東京に行かなくても良い雇用機会があるような前提を作ることが大きなポイントだと思います。その時に今回の高市政権の17産業分野を、新しい分野を作っていくのも一つですが、他に遅れた分野がたくさんある。日本では生産性の低い分野、農業はその典型的ですけども、これを他の国並みに上げることは、ある意味で簡単なわけですね。政治的には難しいですけども。だから、そっちも並行してやる必要があるのではないか。特に、農業はもう典型的な地方産業で、大規模化の可能性もあるし、高付加価値化の可能性もありますし、そういうところに企業がどんどん入っていくと。それこそ企業の力を使うやり方ではないか」と回答した。
(ABEMA NEWS)

