24日、参議院予算委員会で公聴会が開かれ、公述人として元外交官の宮家邦彦キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問らが出席。日本維新の会の串田誠一議員が中東情勢について「トランプ大統領の判断をどう思うか」などと質問した。
串田議員は最初に「イランは核兵器をなぜ開発しようとしているのか。持った後どうしたいと思っているのか。もし仮にこれが成功してしまったときの世界のパワーバランスというのはどのように変化していくのか」と質問。
宮家氏はまず「なぜ核を欲しがるか、私がイランの戦略家であれば当然オプションとして考えると思います。それは、北朝鮮は核を持っているからアメリカにやられない、サダム・フセインは持ってなかったからやられた、だったら持つしかないでしょう、と私だったら思います」と答えた。
続けて「一体核で何をしたいのか。北朝鮮と同じです。生き残りです。イランの政府の行動基準というのは極めて単純で、とにかく昔の日本で言えば国体護持です。制度を維持することが全てだと思います。そして核兵器を持つことによって最終的につぶされないと信じているからこそ核兵器を作りたい」としたうえで、「イランは核拡散防止条約に入っていますから今では作れない。ですから彼らが望んでいるのは、核兵器をその気になれば数週間もしくは数分でもいいんですが、すぐに作れるような技術力とその生産施設を持つこと、これが彼らの目的だろうと思います」と説明した。
さらに「成功した場合どうなるか。中東地域の中でのパワーバランスは大きく変わってしまう。そしてその後、ペルシャ湾の反対側の国々、どこの国とは言いませんが、数カ国は間違いなく核兵器を作ろうとするだろうと思います。そうなりますと中東における核抑止というのが非常に難しい分だけ、核が使われる可能性が高まってしまうと、それが私が一番恐れていることでございます」と述べた。
串田議員は続けて「(イランの)核開発を阻止するという名目で行われている今のトランプ大統領の判断に関して、宮家公述人としては、これはやむを得ないと思うのか、それともこれはやはり問題であると思うのか」と質問。
宮家氏は「非常に難しい質問ですが、政治的な判断を抜きにして研究者として申し上げれば、私は必ずしも正しい判断ではなかったと、将来の歴史家がそういう判断をする可能性はあると思っています。もっとうまいやり方があったとは言えると思います」と答えた。
続けて「具体的に言いますと、やはり戦略と戦術と大義名分と同盟国が必要です。戦争の場合には。そしてまず戦略がない。何が目的か分からない。そうすると目的を達成して勝利を説明できない。それから大義名分がないと、同じように国民の理解が得られない、国民にも説明していない。そして同盟国もイスラエルだけと。このような戦い方は、今回は例外かもしれませんが、古今東西歴史を見る限りにおいては成功しない可能性の方が高いものだと思っています」と説明した。(ABEMA NEWS)
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